「赤い疑惑」#3

石原さとみ主演「赤い疑惑」DVDBOX

石原さとみ主演「赤い疑惑」DVDBOX

視聴率良くないみたいですねー。あれだけ宣伝してたし、もうちょっと取れると思ったけどな。スタートバッターの「疑惑」が奮わないと、「運命」「衝撃」がショボくなる恐れが…。それが心配なのです。さて最終回。随所で思い切りの良さ(開き直りとも言う)を感じて、結構気持ちよかったです。相変わらずストーリー早回し早回しで感情移入は一切できないのに、「え、そんなとこを引っ張る?」ってシーンが多かったり、つっこみ所満載で、何回か声に出して笑ってしまいました。もちろん一切涙は出ておりません。ツッコミドラマとしては結構いい出来だったと思うんですけど、あと一歩、「つっこみながらもちょっとウルっと来ちゃったわー」って域まで達してくれたら、言うことなかったんですけどね。

それではツボ羅列です。

・光夫の母、あめくさんの服の柄。
・血液型の事を指摘するのに、わざわざあんなに分厚い医学書を持ち歩くお母さん。
・つーかO型からAB型が生まれないって知らないのに、医学部に合格したのかよ!
・けだものよ!
・幸子が光夫に「私達兄妹なのね?」と迫るシーン、光夫さんの早口セリフが凄かったです。
・「だったら今すぐ私を抱いて!」すげー女だな。殴られた時の藤原君の身のかわし方が、さすが舞台俳優という感じ。
・幸子は「光夫と兄妹」→「結婚(セックス)できない」という事に異様にこだわってるけど、それより自分の両親が相良教授と理恵おばさまだって事にショック受けるだろう、普通。
三浦友和、トラックの運ちゃんで登場。って出番あれだけ?
・どうでもいいけどバンまで巻き添えにするな!
・追いつくのが異常に早い光夫さん。幸子がどこにいるのかすぐわかる光夫さん。
・「猛烈に愛してる。」って。モーレツ。
白血病で長く生きられないとしても、光夫さんと結婚して一日でもいいから結ばれたかった、その為に頑張ったのに、生きる希望がなくなった、という幸子。そんなにやりたいなら、やっちゃえばいいのに…。
・だからバンをそんなとこに放置するなって!
・お姫様抱っこされて、愛する彼と極寒の湖に入水自殺…。当時の女の子は、こういうのに本気で憧れてたんでしょうねー。
・陣内さん、「さっちこー!!!」って目剥きすぎ。
宇津井健のナレーション、感情込めすぎ。
・湖に入ってくときの走り方が面白すぎる!水面の上を走ろうとしてる人みたい。本日一番の爆笑シーンでした。
・救出後、幸子はホテルの部屋でバスローブ姿なのに、光夫は服も着替えさせてもらえず、部屋にも入れない…。酷すぎるわっ!
・「俺はただのおじさんか?遠慮なく言ってくれ、覚悟は出来てる。」という茂。とてもじゃないけど、「おじさん」と言える空気じゃないって事で…。(@竜二)
歌声喫茶?キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! 歌ってたのは井上陽水かな。
・骨髄移植、当時はまだ手探り状態だったんですよね。つーか赤いシリーズの場合、最初は「もう手だてがない!」とか騒いでおいて、途中で「実は一つだけ方法がある。」といきなり覆すのはお約束。
・移植の場面は、もちろん上半身裸!藤原君がきっちり乳首を見せてるのが面白い。
・手術はあっさり成功(このドラマはいつもそうだな)、やけにはしゃいで「お父さんに元気な姿を見て貰う」とか訳のわからない事を言う幸子。これは絶対不吉な事が起こる予感…。
・案の定、「また腫瘍ができたら危ない」と話しているのを聞いてしまう。トミー、「さっちゃんは死ぬんだぞ 死ぬんだぞ 死ぬんだぞ…」ってエコーかけすぎ。
・死を予感して?妙に張り切りだす幸子。あまりにもバレバレです。周りもかえって気使うっつうの。
・幸子のエプロン姿に萌える光夫さん。
・二人で買い物、奥さんみたいでなんか嬉しい、って「衝撃」にもあったな、こんなシーン。
・今回最大の謎、なぜ光夫さんが「カレーがいい」と言ったのに、幸子はシチューを作ったのか??そしてそれに対し、「カレーちゃうやんけ!!」というツッコミが一切なかったのはなぜ???
・ついこないだまでレトルトカレーしか作れないと言っていたのに、一人であれだけの料理を作る幸子。
・もう死期も近いんだし、いくら一人でやるって言われたからって、お母さんもちょっとは覗くぐらいしたらどうか。案の定ふらついてるじゃん。
・お父さんの誕生日パーティーなのに、主役きどりの幸子。
・BGMが「ハッピーバースディ」(アコースティックギターver.)なのが笑う。
・いきなり「月の砂漠」を歌い出すお爺ちゃん。それをシーンとして聞き入る家族。私だったらこんな空気いたたまれない…。
・と思ったら、途中から不協和音が…。幸子も合唱キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! 石原さんいじめですか?これ。
・最後にゃ全員で合唱。しかもフルコーラス。なげぇよ…でも好き、この無駄さが。
・いきなり夫婦の寝室に入ってくる幸子。子供じゃないんだから、ノックぐらいした方が。
・あまりにも「もう死にますよ」オーラ全開なので、朝目覚めたら死んでましたってオチかと思った。
・「お父さんと光夫さんと海に行く」と言っていたけど、なぜかヨットに乗るのは二人だけ。なんでお父さんは見送りだけなん?
・前の日から散々匂わしてはいたけど、またしてもしつこく「これで最後」ムードの会話。死ぬってわかってるなら、行かせなければいいじゃん。「おとうさーん!」「さちこー!」「おとうさーん!」「さちこー!」って光夫の立場は。
・光夫さんはいつの間に船舶免許を取ったのでしょうか。
・だからー!もう歌わなくていいってば!!!
忘れな草が好きな男って、どうよ。
・幸子を抱きながら、「この唇、僕を愛してると言った…」とかクッサいセリフを言いまくるところは、なかなか良かったです。これは藤原竜也だからこそ、ハマったシーンでしたね。
・でもここで戻れば幸子は助かったんじゃ?と言えなくもない。そもそも君、医大生でしょ!
・「光夫さん、愛をありがとう。」というキメ台詞を言って、ガクッとうなだれる幸子。ウワーン!好きな人の腕の中で死ねるって、幸せよねっっ!!…なんて泣けるかボケ。
・死んでからキスする光夫さん。かなり遠慮がち。
・えっ?お父さんずっと待ってたの?
・ここでもう死んだのかと思ったら、まだ手術シーンが。親と恋人(叔父と兄だけど)が執刀する事なんてあるんでしょうかね。
・光夫さんの涙が綺麗でしたー。
・てかまだ大分時間あるんだけど?
・沖縄に帰るという理恵おばさん。ここのシーンこんなに長く取る必要あったのかな?だったら理恵が自分の母親だってわかって、幸子が「あなたが私の母親なのね!」とか言うシーンを入れた方が良かったのに。結局自分の本当の親に対する気持ちとか、全然描写がなかったですよね。
・「幸子さんを迎えに来ました。」「幸子、光夫さんが迎えに来ましたよー。」あまりにも自然な芝居で、思わず「え?生きてるの?」と思った次の瞬間、学生カバンに話しかけるお母さん。ひぃ〜!!光夫さんもお父さんも、カバンを「幸子」として扱っている!!恐怖のオカルト家族!!形見の品なら色々あるだろうに、なぜあのカバンなんだろうか。特別思い入れがあるとも思えないのに。しかもこれが、まだ幸子が死んで数日後ってのが凄い。普通まだ落ち込んでる最中でしょうが。
・猛勉強して医学部に受かり、期待に胸ふくらませた最初の授業で、いきなり自分の娘が数日前に死んだと号泣しながら語られたら。そしてふと隣を見ると、机の上に学生カバンと花が置いてあったら、あなたはどう思いますか。普通ドン引きです。
アメリカに留学する光夫さん。あんなしつこそうなお母さんなのに、いきなり牧場で働き始めたりとか、意外と光夫さんは身軽に行動するんだよね。あめくさんもっと見せ場欲しかったなー。
・最後の縦書きテロップも、恐らく当時のままなんでしょうね。
・「運命」の予告、もう撮影終わってるの?と思ったら、なんと昔のVTRでした!次は秋の放送らしいですが、もちろん見るつもりです。レビューもこのカテゴリでまた書きますね。

ま、思い切りダイジェストみたいではありましたが、基本的に「赤い衝撃」見た時と感想は同じ。「百恵ありき」なんですよ、このドラマ。とにかく周りの人が、「百恵の為なら!」と他人の迷惑も顧みず、全ては百恵中心に世界が回ってるという話です。そういや「エースをねらえ!」も、「ひろみの為になぜみんなそこまで…」って思ったんだよなあ。70年代はヒロインというのは絶対的な存在で、ツッコミを入れるのはタブー、というか、つっこむなんて思いもしなかったんでしょうね、みんな。