「真夜中の弥次さん喜多さん」(ネタバレなし編)

一応、具体的な内容のネタバレはないつもりです。細かいレビューはまた後日アップする予定。映画見にわざわざ渋谷まで行くのは、出不精としては物凄く面倒なんですけど、近所で公開されるのが16日からで、それまでネット上のネタバレを読まない自信がなかったので、一念発起して行って来ました。で、せっかくなので(?)、二回続けて見ちゃいました。しかしこれの感想、一言で言うのは非常に難しいです。事前にネットで「見る人を選ぶ映画」みたいな事読んでいたけど、ほんと、人によって全然評価が違うと思うし、私自身も「傑作と言えば傑作だし、そうでないと言えばそうでないかも…。」みたいな言い方しかできない。はっきり「これ、オススメ!」とも、「見なくていいよ!」とも断言できないんですよ。ま、とりあえず気になってる人は、自分の目で確かめて下さい、としか。

やっぱ原作が原作なので、ただ「木更津が好きだから」「笑えそうだから」って小ネタ目当てだけで見に行くと、「あれ?」って思うかもしれませんね。ストーリーもわかりやすい起承転結とか、大きなクライマックスとかない感じだし。もちろんいつものクドカン流ギャグもたくさんあるんですが、今回はそっちがメインじゃない気がして。クドカンもインタビューで、「思いがけず自分の暗い部分がたくさん出てしまった。」と言っていたけど、その暗い部分に感じるものがないと、薄っぺらい印象になっちゃいそう。私は原作読んでたので、その辺結構補充しながら見る事ができて、ギャグよりはシリアス部分で、かなりグッと来るものがありました。とりあえず「合本 真夜中の弥次さん喜多さん」だけでも、事前に読んでおくのをオススメします。ストーリーの肝心なとこはかなり変えられちゃってるので、ネタバレみたいな心配はあまりないし、「こういう雰囲気の話なんだ」っていう心構えがあった方が、戸惑わずに入り込みやすいかなと。

なんか凄い回りくどい言い方してますけど、単純に「いやー!面白かった!最高!」って人もいると思います。私も明日改めて感想書くとしたら、全然違う事言ってるかも。ってまたループしちゃうんで、キャストの話でも。とにかく出演者が豪華で、クドカン作品ではおなじみの人達が、これでもかこれでもかと沢山出て来ます。ほとんどみんな出オチみたいな。ただクドカンもその辺の賑やかしキャラについては、「客引きの為」って割り切って使ってるような気がしました。その代わり、所謂「クドカン便利組」じゃない、長瀬君と七之助君、小池栄子がほんとに素晴らしい!いや、長瀬君はバリバリクドカン組ではあるんだけど、私はIWGPの時は周りが強烈だったので、それほど彼の印象は強くなくて。それがこないだのタイガー&ドラゴンで、彼のコメディセンスの良さに驚いたんですよね。この映画でも、弥次さんのおバカでキュートな魅力が満載です。そして七之助君の喜多さんが、これ以上ないくらいのハマリ役で。何しろヤク中の役なんで、色々大変なんですけど、これよくやったなあと。このバカップルのラブラブっぷりが、何ともかわいくて素敵なんですよね。そして一番の拾い物が小池栄子。いやー、迫力ありました。彼女、「義経」でもなかなかいいんですよね。この三人の三角関係がまた、切ないんだ…。

あー、この辺に関しては、ちとネタバレも入って来そうなので、また後日ゆっくり語る事にします。ま、とりあえず、「時代劇なのになんでバイクに乗ってんだ!」とか言う人や、男同士でいちゃついてるのがどうしても見たくない人、「ごくせん」みたいなわかりやすい話じゃないとダメな人以外は、興味があったら見てみるといいんじゃないでしょうか。

P.S.「くど監日記 真夜中の弥次さん喜多さん」は、写真もネタバレありなので、映画観てから読んだ方がいいですよ!注意!

→ネタバレあり編アップしました。こちら。