「赤い衝撃」のキャスティングを妄想する!

赤い疑惑」が終了して、早くも「赤い衝撃」が見たいよー!という気持ちがむくむくと。でも「運命」が秋頃で、「衝撃」が年内って事しか発表されてないので、年末ぐらいになるのかもしれません。うー、待ちきれない。で、待ちきれないのでリメイク版「赤い衝撃」のキャスティングを考えてみました(「運命」は見てないのでパス)。オリジナルの主な登場人物はこんな感じです。

山口百恵(大山友子)…17歳。鈴代の連れ子で、陸上界期待のスプリンター。刑事の秀夫が撃ったピストルの弾に誤って当たり、下半身不随に。

三浦友和(新田秀夫)…豪介を狙う矢野をマークしている刑事。友子と惹かれ合う。

中条静夫(大山豪介)…ダーティな成り上がり実業家。家族にも部下にも厳しいが、友子には甘い。

草笛光子(大山鈴代)…豪介の後妻で、元踊りの師匠。いつも夫に叱られている。

中島久之(大山ユタカ)…友子の腹違いの兄で、江崎と同じ病院の医師。父親を嫌って、鈴代や友子には優しい。

原知佐子(大山マサコ)…友子の腹違いの姉。出戻りで典型的な意地悪小姑キャラ。

長門裕之(名前何でしたっけ?)…豪介の秘書。豪介が矢野の父を殺害した罪を被り、8年間服役していた。

谷隼人(矢野)…父親が豪介に会社を乗っ取られた上、もみ合った際死亡。以後豪介の命を狙っているスナイパー。

田村高廣(新田雄作)…秀夫の父で、刑事。共に矢野、そして豪介の過去を追っている。

南田洋子(新田)…秀夫の母。過去豪介と何かあったらしい?

宇津井健(江崎)…友子の主治医。

これをふまえて、2005年版のキャストを考えてみました。「疑惑」を見る限り、極力過去大映ドラマに出てた人は避けてるようなんですが、敢えて気にせず入れてみましたよ。

山口百恵(大山友子)→深田恭子…確定。

三浦友和(新田秀夫)→妻夫木聡ホリプロ制作ドラマなので、やはり来るかなと。ただ刑事役にはヒョロすぎるかなあ。深キョンをお姫様抱っこできるかどうかも心配だ。

中条静夫(大山豪介)→竹中直人…主役の二人よりずっと重要な役。このドラマは大山豪介なくしては語れません。小林稔侍or江守徹ってのもあるかなと思ったんですけど、ちょっと年取りすぎかなと。竹中さんなら赤フンとかやってくれそう。

草笛光子(大山鈴代)→片平なぎさ…ちょっとイメージ違う?ホリプロだし、「スチュワーデス物語」だし。

中島久之(大山ユタカ)→武田真治…これもホリプロ繋がりで。ちょっと頼りないおぼっちゃま、結構ハマりそうな気がするんですけどね。

原知佐子(大山マサコ)→広田レオナ …これ結構良くないすか?イっちゃってる感じとそこはかとなくヌケてる感が。或いは洞口依子とかかなあ。

長門裕之(?)→佐野史郎…見るからに怪しい男。

谷隼人(矢野)→北村一輝…彼以外考えられない!

田村高廣(新田雄作)→三浦友和…妻夫木君とも仲いい事だし、ダメかなあ?

南田洋子(新田)→秋野暢子…ほんとはもっと地味っぽい人がいいと思ったんですけど、大映OGという事で。ま、ある意味一番の悪役だし。

宇津井健(江崎)→風間杜夫…今最も宇津井に近いのは、風間杜夫ではないでしょうか。是非出て欲しい。

うーむ、結構難しいですねえ。オリジナルの両親役は、意外と若い設定(草笛光子が36歳!)なんですよね。でも今その年齢の人持って来ても、絶対深キョンの親に見えないし。てかこれじゃあちょっと濃すぎるか?主役の二人が全然目立たなくなっちゃいますね。ある意味面白そうだけど。


で、この「赤いシリーズ」のリメイクで思い出したんだけど、今から20年くらい前に、「大映テレビの研究」(竹内義和著)という本があったんですよ。何の気なしに買って読んだら、これが凄く面白くて。当時はまだナンシー関も知らなかったし、この手のテレビにツッコミ入れる本て、まだあまりなかったんじゃないかなあ。これが去年新たに再発行されたらしいので、早速また買っちゃいました(20年前のは捨てたのか?)。我ながら内容をほとんど覚えているのに驚き。自分でも無意識だったけど、私、ドラマレビュー書く際に、かなりこの本に影響されてる気がします。これ読んで面白かったっていう記憶が、ずっと頭の片隅に残ってたんでしょうね。

ちなみに内容はこんな感じです。

第一章 それは海底人「8823」から始まった

第二章 宇津井健とウツイズム

第三章 大映テレビらしさ、とは

第四章 堀ちえみの仲間達

第五章 大映テレビの研究
      1.宇津井健の怪演
      2.常識離れしたセリフ回し
      3.主人公に与えられた”とんでもない”試練
      4.無理矢理なストーリー展開と、ご都合主義
      5.一人歩きするナレーション

第六章 大映アクションの世界

第七章 不滅のテレビジャンキー

第一章は大映テレビの原点、「海底人8823」という子供向け番組の狂気について。

第二章は大映テレビの「宇宙意志」を体現する「ウツイズム」について。「ウツイズム」5つのポイント、その1、セリフ。「ひと言ひと言、力の強弱をつけて発音する。全体に重く、心持ち泣きを入れる。」その2、動作。「背骨を基点として、各部位にピアノ線を通した気持ちでギクシャクと動くこと。」その3、表情。「目を吊り上げ、口をクワァッと開き、鼻の孔を広げる。前髪をズラせば完璧。」その4、精神。「常に、一生懸命を心掛け、なまはんかな気持ちでは演技しない。」その5、人脈。「脇に石立や国広、風間等を配し、お互いを競わせる。脚本は安本莞二で決まり。」

第三章は大映テレビの見方について。「スチュワーデス物語」を、古くさいテーマを大真面目に作っているのが面白い、というのはあくまでも上っつらだけの楽しみ方。中島久之とか、赤いジャージを着てウサギ跳びをしている石立鉄男の面白さに気づいてこそ、だと。

第四章は大映テレビを彩る、70〜80年代のアイドル達について。20年経つと、「あの頃はそういう扱いだったのかー」って懐かしいですね。「現在人気のおニャン子クラブ」なんて書いてあります。

第五章はいわば一番メインどころでしょうか?細かく大映テレビについて検証しています。今読んでもむちゃくちゃ面白い。やはり「赤いシリーズ」や「スチュワーデス物語」についての話が多いかな。

第六章はアクションと言っても殺陣の事ではなく、大映独特の変な演技について。例えば「宇津井健の髪の毛ズラシ」「宇津井健の説得」「宇津井健の3連発パンチ」「宇津井健のバレエ”病院の廊下編”」「松尾嘉代の激突」「前田吟のモダンすぎるバレエ」「堀ちえみの亀パワー」「片平なぎさの手袋脱ぎ」「伊藤麻衣子の投石掴み取り」「杉浦幸の大変身」などなど。細かいツッコミが冴えます。

第七章はテレビ全体についての話。

そして巻末に、北野誠との対談が収録されてます。これを読むと、大映テレビが単なる「古くてクサいドラマ」だけじゃない、独特の世界を持ってる事が良くわかります。大映ドラマを見た事がない、という人でも、楽しめると思いますよ。

 「大映テレビの研究」 竹内義和