DVDが来た!(特典レビュー)

 
真夜中の弥次さん喜多さん DTS スペシャル・エディション(初回限定生産 おいらとおめぇの弁当箱版)
真夜中の弥次さん喜多さん DTS スペシャル・エディション(初回限定生産 おいらとおめぇの弁当箱版)

真夜中の弥次さん喜多さん DTS スタンダード・エディション
真夜中の弥次さん喜多さん DTS スタンダード・エディション
 

待ちに待ったDVDがついに来ました!もし購入を迷ってる方がいたら、下のスタンダードエディションではなく、上の特典ディスク付きスペシャルエディション(お弁当箱はどっちでもいいですけど)の方を激しくお勧めします!最初に発表になった時も驚きましたが、とにかく「入れて欲しいなあ」と思ったものはほぼ網羅されてて、本編よりも長いくらいですし。まだざっとしか見ていないのですが、このエントリではDVD特典について語って行こうかと思います。これから買うので特典内容のネタバレは嫌だ!という方は、ここから先は見ないで下さいね(いるのかそんな人)。

 
 
 
☆Disc1(本編ディスク)

・英語字幕…これ、かなり楽しみだったんだよねえ。「こう訳すのか!」って字幕読みながら見るのは面白いんだけど、そっちに一生懸命になっちゃって、映像に集中できないよ。「てやんでえ」が「Screw you」、「べらんめえ」が「Bloody fool」。「サンデーマンデーてやんでえ」が、「Can Februaly March?」「No,but April may.」、「頭ぱっかーん!」が「Mind blowing.」…うう、全然わからん。やっぱし「笑の宿」のギャグは、適当に変えられてますね。浪速ホット師匠がトリオで組んでたのは、「ホットドッグプレス」だけど、字幕では「Hot,Hotter,Hottest」になってましたよ。アメリカで上映される時は、この字幕が使われるんだよね?果たして受けるのかどうか。

・コメンタリー(副音声)クドカンと各宿の出演者達が、リレー方式で語ってます。
<江戸(長瀬智也中村七之助)>
彼らのパートが、コメンタリーとしては一番まともだったかも。ちゃんと映画を見て、そのシーンの話してたしね。長瀬君は自分の変顔にウケてました。七之助君はしきりと「懐かしいなー」と言ってたような。高速道路で着物を吹き飛ばされてしまう男性は、クドカンの元マネージャーだそうです(最近辞めたらしい)。

<笑の宿(皆川猿時)>
まあ所謂、いつもの調子ですわ。クドカンも一番リラックスして、色んな裏話をしてたかな。「あなた『こういう芝居入れていいですか』って言ってたのにやらなかったでしょ。」とか、「この撮影の時床山さんに『あの監督ホモじゃねえか』って言われたらしいね。」とか、「おぎやはぎはネタを二種類用意してきてたけど、もう一つはオチがなかったのでボツにした。」などなどなど。最後はなぜかウンコの話で時間切れでした。

<喜の宿(古田新太)>
短い出番ながら俺が一番おいしい!これはいい仕事だ!と古田さん。クドカンも映画館で見た時、次郎長のとこがお客に一番受けてたと言ってました。「昭和歌謡全集」も映画はアレだけど、古田さんのシーンだけはおいしいそうです。喜の宿はあまりに短くて、あっという間に終わり。

<歌の宿(山口智充)>
完成した映画を初めて見るというぐっさん(「新選組!」も見てなかったしね)。しかも歌の宿だけ。自分が歌ってるシーンも、「あー、こんなんなってたんやー。」とか言って、素で感心してました。ロケ先で止まった旅館(の女将)が怪しかった、という話が面白い!ここは意外と長いパートで、終盤は話が続かなくなったのか、全然関係ないモノマネとかやってました。

<王の宿(研ナオコ)>
大吉本でのインタビュー同様、「面白いよねー」「バカだねー」「素敵だねー」
と誉めまくり。ほんとにこの映画が気に入ってるんだなあっていうのが感じられて、こっちも嬉しくなっちゃう。勘九郎さんのとこは、クドカンに「これはどういう風に撮ったの?」とか、興味津々で聞いてました。

<魂の宿(長瀬智也中村七之助)>
シリアスなシーンも多いので、二人とも結構見入ってた?源流の辺りは、しきりと「発想が凄いですよ!」ってクドカンを誉めてました。きのこがまずいとか、二人の再会シーンで弥次さんが投げた蛇が、偶然木の枝にひっかかって垂れ下がった、なんて話も。


・予告編、TVスポット集…予告編三種類と、TVスポットです。

☆Disc2(特典ディスク)

・ メイキング集
<本編メイキング>
撮影の様子をずっと密着。かなり見応えあります。竹内力森下愛子大森南朋板尾創路古田新太山口智充阿部サダヲ柄本佑しりあがり寿中村勘三郎研ナオコ妻夫木聡麻生久美子ARATA荒川良々小池栄子のインタビューもあり。サダヲとか小池さんなんかは、舞台挨拶だなんだって色々出ていたけど、力さんやARATAなんかがこの映画を語ってるのは、なかなか貴重じゃないかな。妻夫木君はクドカンの事を、「綺麗なだけじゃない青春をうまく描く人」みたいに言ってました。

とにかく全編見どころなんだけど、やっぱり長屋でのキスシーンは見物かな?キスシーン自体初めてという七之助君、照れからか妙にハイテンションになっててかわいいっす。長瀬君は妙に落ち着き払ってました。あと「くど監日記」にもあった、ぐっさんのヅラがすっぽ抜けてNGになったシーンもありましたよ。

撮影でモニタを覗くクドカンは、どのシーンでもめいっぱい笑ってるのが印象的。ただ喜多さんがお幸に振られるシーンでは、顔をくしゃくしゃにして、ものっそいガタガタ震えてるの!え?寒いの?とも一瞬思ったけど、鼻が赤くなってたから、泣いてたんだと思う。泣きながら撮影してる監督ってあまり見た事なかったし、クドカンのキャラ的にも、映画の内容的にも意外でびっくり。そしてクドカンだけじゃなく、弥次さんと喜多さんが最後に再会するシーンの、ラッシュを見ている長瀬君の泣き顔も凄かった。もう、モニタに入り込みすぎちゃって、口なんて半開きで、あり得ない顔になっちゃってるのね。周りに人がいるとか、カメラに撮られてるとか全然気にしてないんですよ。集中力がハンバじゃないんだろうなあ。この二人の入り込みっぷりは、かなりインパクトありました。そしてますます弥次喜多が好きになってしまいました。

VFXメイキング>
CGの部分ですね。担当はTBSの、ピンポンとかマンラブとかもやってた方です。

<音楽メイキング>
長瀬君と七之助君のレコーディングの模様(二人別録りだけど)とか、クドカンと向井さんの対談とか。レコーディングの時、ギターの弾きまねしながら歌う長瀬君が謎である。向井さんが喋ったり曲を作ってるところの映像はかなりあるので、ファンは必見では。なぜかグループ魂のライブ映像も入っていた…。

<衣装・スタイリングメイキング>
伊賀大介さんが衣装について語る。渾身の作、ボロ弥次のアップリケは、私もお気に入り!ただつぎはぎするだけじゃなく、燃やしたりとかしててびっくり。

・ 未使用シーン…次郎長は喜び組に会う前に、泣いてる弥次さんと出会ってるんですね。後ののインパクトを考えると、このシーンはカットで良かったかも。それからこれは「未使用シーン」じゃない気がするけど、良々の一人芝居も延々見せてくれます。あのカウンターの二人、ちゃんとストーリーがあるんだね。

・舞台挨拶(完成披露&初日シネマライズ&初日新宿ジョイシネマ)&「キック・ザ・カンクロー」公開収録・ くど監トークショー (ゲスト:しりあがり寿向井秀徳小池栄子阿部サダヲ長瀬智也中村七之助…舞台挨拶と三回やったトークショー、どれも行けなかったので、こうやって全部収録してくれてほんとに嬉しいです。最初の舞台挨拶では、七之助君がまだ謹慎中ということで、クドカンが喜多さんに扮して登場。しかしお客さんのリアクションがいまいち冷たかったらしく、後々のトークショーでも「今年一番嫌な想い出」とか愚痴ってました。

ZAZEN BOYS 「TANUKI」PV・・・特別編集弥次喜多バージョン…劇中に流れるものとほとんど同じですね。海岸でマッチョ軍団や弥次喜多と共に、練り歩いたり相撲取ったりっていう。

・ 絵コンテ集・・・宮藤官九郎バージョン&奥山潔バージョン絵コンテを収録…これ面白かった。実際の映像と合わせて、二人の絵コンテを見せてくれるんだけど、奥山さんの完成度の高さに比べて、クドカンの絵があまりにもショボい…。「くど監日記」にも、「絵が下手すぎて嫌になった」って書いてあったね。

・ デザイン集・・・美術・衣装・小物・場面設定静止画…美術デザイン画や場面設定画、衣装の写真(「合本」に載ってたもの)、劇中で使ったソノシートのジャケットとか、伊勢ポストカード、金々の持ってた「高い本」など。


宮藤官九郎しりあがり寿が行く”東海道1泊2日リヤル探しの旅”・・・撮りおろし旅番組風ドキュメンタリー…これも面白かった!小田原でかまぼこ作りに挑戦したり、クドカンのお姉さんが勤めてる博物館に行ったり、大湧谷で黒玉子を食べて「普通…」と言ったり、怪しげな「下田城」を満喫したり、そして温泉で裸で語り合ったり…。ただただ淡々と観光してる、二人の低いテンションが素敵
です。普通に旅番組みたい。

しりあがり寿監督「ふろくの宿 リヤル防衛隊」・・・撮りおろしショート・ストーリー…しりあがりさん監督の、アナザーストーリー。隊長がウルトラマン黒部進さんです。あと隊員に「おっかさーん!」の黒人男性がいます。蛭子さんもいます。七之助君もちょびっと出てきますよ。なんかほのぼのしてて、しりあがりさんっぽい感じ。