#9「岡、エースをねらえ」

エースをねらえ! DVD-BOX

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ついに最終回!ほんと早いね。結末はもう知っていたので、こりゃ泣くだろうなと思っていたんだけど…。確かに何回もウルウル来たけど、例によってちょこちょことツッコミ所が出てくるので、泣いたり笑ったり忙しかったわ。

さて、アメリカ行きを賭けたひろみとお蝶夫人の試合。これは気合い入ってましたね。ボールはCGでも、二人とも最初の頃に比べたら、かなりフォームも上達してたんじゃないかな。心なしか筋肉も付いたようだし。たださあ、TV中継までしてる試合なのに、なんでこんなに客席ガラガラなのよ?

テニス部のみんなやひろみの両親も、テレビ見てないで直接応援に来ればいいじゃん…。高校生のくせにいつでも潜り込んでる千葉っちを見習えっつの。

そして解説者役でやはり出演、「シュウシュウ」こと松岡修造。意外とセリフ多くて笑ったわ。つーかあれ、脚本家じゃなくて修造が自分で考えたんじゃないの?ま、それは置いといて、試合終盤でまたテレパシーで会話し始めるひろみとお蝶夫人、ここは感動しました。

「だけど…勝つためにあんな技が必要だろうか?
…私の為に?
私に見せる為に。教える為に!」

「わかってくれたのね、ひろみ。最後は私の全てを賭けて、あなたと闘うわ。」
「応えたい!お蝶夫人の気持ちに応えたい。この試合、絶対に勝たなきゃいけない。」
やっぱ私、この二人の師弟愛(でいいのかな)が一番好きなのよねー。レズって言い方だと生々しいけど、そうじゃなくてもっと精神的な繋がり。だから中盤以降、この二人の絡みが少なくなって、急速にトーンダウンしちゃったのかも。

結局試合はひろみが勝ち、お蝶夫人は尾崎さんに「海が見たいのです。」尾崎さんといる時のお蝶夫人は、なんか幼く見えてカワイイ。しかし試合後まっすぐ海に行ったんですか?その割にきっちり着替えてるのね…。

そして最終回にして新キャラ登場、レイノルズ新コーチ!すげーウケた!私この人絶対見たことあるよ。稲川素子事務所でしょ?なんでこんな殺し屋風なの?なんで食事してるとこを観察してんの?一緒に食えばいいじゃん!

筋トレだって、自分も一緒に教えればいいじゃん!なんでこっそり影から見てんの?

そんな「のぞき見」だけで、「彼女は100万人に1人の逸材だ」と来ましたよ。思わずお茶を噴出。レイノルズ最高。

太田コーチはひろみのエビフライ取ってるし。彼は自分の仕事しなくていいんですかね?

夜中にいきなり藤堂さんを呼び出し(面会時間終わってるんじゃ…)、「(岡を)愛している、愛している、愛している」三連発の宗方コーチ。うーん…。感動のシーンなんでしょうけど、私は恋愛感情は持って欲しくなかったなあ。なんかそれがあると、「結局女として気に入ってたから入れ込んだんでしょ?」って思っちゃう…。純粋に選手としてだけ、見ていて欲しかったんですよね。

「他言無用だ」とひろみへの想い、自分の死期が近い事など語りまくりの宗方コーチ。そして「岡を頼む」ってさあ、相手はまだ高校生だよ?藤堂さんだって現役の選手で、今が一番大事な時なんだよ?世界はひろみを中心に回っているのか…。藤堂さんも「命ある限り、彼女の全てを包んで行きます」なんて言っちゃって。ひろみ本人抜きで、そんなこと二人で勝手に決めていいのか。ま、ともかく藤堂さんは吉沢君で良かったよね。10代の役者さんじゃ、こんなセリフ言えないもん。

紙ちゃん、もう出てこないのかと思ってたから嬉しかった。それにしてもみんな心変わり早すぎ。音羽さんはテニス部辞めたくせに、まるでリーダーのようにみんなを引き連れてるし。

で、藤堂さんのこの千鳥格子柄ベストはどうなのよ?見た瞬間目が点だわよ。

と思ったら、尾崎さんのセンスもなかなか…。

そしていよいよクライマックス。有名なあのシーンです。ひろみ達の飛行機がアメリカへと飛び立とうとする、蘭子が花瓶の水を取り替えに行く、コーチはひろみへのメッセージを綴っている、と、突然コーチに異変が!部屋に入ってきた蘭子、花瓶を床に落とす。ガッシャーン!!うわああああん、コーチがあああ!!!と泣こうとした瞬間!

座り死にかよ!!!

なんか一気に気が抜けたのは私だけですか…。

1月15日
岡、今日いよいよお前は渡米する。俺は今静かな気持ちで、お前のことを思い出している。初めてお前のプレイを見た時、何て下手くそなんだと思った。しかし、何度も食らいついてくる根性とパワーが、俺の目を引いた。お前は、限界を知らない。どこまでもやれる。テニス生命を絶たれた自分の代わりに、お前を育てたい、そう思った。「私のテニスを教えて下さい!」お前にそう言われた時は、本当に嬉しかった。お前はいつの間にか、俺の代わりではなくなっていた。お前を伸ばす為なら、何でもできると俺は思った。岡、俺は今幸せだ。一片の恨みもない、一片の悔いもない。やっと自由になった。ただ一つ気がかりなのは、俺がいなくなった後のことだ。お前は悲しむだろう、泣くだろう。だが、俺はお前を信じている。お前は這い上がれる。かならず立ち上がれる。忘れるな、岡。どん底から這い上がった人間こそ、強いのだと。強くなれ、岡。誰よりも強くなれ。俺はいつでもお前と共にいる。お前と出逢えて嬉しかった。

岡、エースをねらえ。

そして2008年、USAオープンに出場するひろみ、という近未来シーンで終わり(またもや稲川素子事務所だらけ)。お蝶夫人や蘭子はどうしちゃったんでしょう?まあ原作からしてそうなんだけど、上でも書いたように、とにかく登場人物全員が、ひろみ一人の為に尽くしまくる、というお話でしたね。昔の少女漫画だからしゃーないか。序盤で「これはイケる!」と大興奮だったのに、中盤以降ちょっと盛り下がったものの、最後はうまくまとめたんじゃないでしょうか。やはりこのドラマは宗方コーチとお蝶夫人ありき、ですね。松本莉緒ちゃんは、もう普通のドラマに出られないんじゃないかと心配なぐらいです。あと石垣君、最初はあまりに違和感ありまくりだったのに、途中から力技で新・尾崎キャラを確立しちゃいました。演技は下手くそだけど、それは認めよう(エラそう)。ま、ともかく三ヶ月楽しませていただきました。お疲れさま。