「砦なき者」試写会(ネタばれなし)

4月2日に放送されるスペシャルドラマ、砦なき者の試写会に行って参りました!ネットで応募したんですが、こういうの当たった試しがないんで、諦めて忘れかけてたらなんと当選。平日昼間だったせいもあるのかなあ。妻夫木ファンの若い子はほとんどおらず、おばちゃんが多かったです。もちろん一番の目当ては舞台挨拶。会場に入ったら舞台に椅子が四個並んでいたので、「これはきっと、役所さん、妻夫木君、鈴木京香野沢尚(原作&脚本)に違いない!」と小躍り。ところが京香様は登場せず、代わりに鶴橋監督が。ナマ京香も見たかったなあ…。ま、それはともかく妻夫木君ですよ!なんせナマで見るの初めてなんですから!黒のTシャツの上に白シャツ+グレーのジャケット、ボトムはホワイトジーンズにコンバースでした。実物はとても彫りが深く、ほんとギリシャ彫刻のような綺麗な顔。ただ今日は髪立てバージョンでおでこ出してたってのもあって、フランケン度が高かったです。頭蓋骨における眉毛から下の体積と、おでこから上の体積がほぼ同じって感じ。

実は妻夫木君、初の連ドラがこの野沢・鶴橋コンビによる「リミット」だったんですよね。私は未見なんですが…。鶴橋監督はいたく妻夫木君が気に入ってるようで、「僕は彼の事『掘り出し物』って呼んでるんです。未だに名前じゃなくて、『おい、掘り出し物!』って。」と。この方、いかにも昔気質の監督っていう風情で、役所さんが質問に答えてる時にも携帯いじってたりとか、落ち着かないんですよ。妻夫木君はそんな監督の一挙手一投足が面白いらしく、いちいち一人でウケてました。仲いいんだろね。「初の悪役ですがどうでした?」という質問をされた妻夫木君、「うーん、僕は特に悪役とは思ってないんですが…。八尋の気持ちになり切ってたので、悪い奴という意識では演じてないです。」みたいなお答え(うろ覚え)。あまり考え込まずにぱっと気の利いた言葉が出てきて、意外にも(失礼)、頭の回転早いのかな?とちと感心。慣れなんですかね、こういうのは。舞台挨拶はあっという間に終わり、その後写真撮影タイム、そして役所さんと妻夫木君は、囲み取材の為退場してしまいました…。明日のワイドショー(テレ朝系)はチェックだ!

さて、やっとここからが本題です。ストーリーはこんな感じ(チラシより)。「首都テレビのニュース番組『ナイン・トゥ・テン』の人気キャスター・長坂文雄(役所広司)が無名の若者・八尋樹一郎(妻夫木聡)に告発された。長坂は、ディレクター・逢沢瑤子(鈴木京香)の熱意にあおられて少女売春組織の元締めである女子高生を取材したのだが、その少女が無実を訴えて自殺してしまったのだ。八尋は死んだ女子高生の恋人と名乗り、テレビの横暴な報道に抗議。涙ながらに訴えるその姿は、視聴者の同情と共感を集め、彼はまたたく間に有名カリスマ青年と化していく。だがそれは、八尋によって綿密に計画された”完全犯罪”の序章に過ぎなかった…。」原作は入院の際持って行ったんだけど、まだ手術したばっかりの時に読んだんで、あまり集中できなくて。結構肝心なとこ覚えてなかったりして、逆に好都合だったかも。

まず、京香様の役は原作では男性です。そしてラストは原作とは変えてあります。あと適度に端折ってあるんですが、その端折り方がうまくて、これ、ドラマの脚本の方が出来がいいかも。正直前半は妻夫木君の出番が少なすぎて、退屈なとこもあったんですが、後半はかなり引き込まれました。いやー、なかなか傑作じゃないのこれは!クライマックスの、森で役所さんと妻夫木君が対決するシーンは見物ですよ。原作読んだ時は「一見好青年に見える知能犯」なんて無理じゃないの?と思ったけど、妻夫木君、ほんとうまくなったわ。怖かったもん。おバカ役しかできないなんて言ってごめんなさい。そして更なるサプライズ。濡れ場がかなり過激!いや、原作読んでたからちょっとはあるかなと思ったけど、テレビであそこまでやるとは…。というか正直「ジョゼ」より凄いんじゃないかな。女子高生役が聞いたことない子だったのは、脱ぎ脱ぎ要員て事だったのね。いや、おっぱいは出してないんですけど、池脇千鶴ちゃんより確実にエロい事やってます。あ、妻夫木君のキスの仕方だけは、「ジョゼ」の時と同じでした。あんな事を優香にも…(プルプル)。

ま、それはともかく、後半は私もウルウル来っぱなし。周りのおばちゃん達も泣いてました。上映後野沢尚さんがいたので、おみやげとしてもらった原作本(家にも一冊あるんですけど…)にサインしてもらいました。そしたら野沢さん、鼻グスグスしてるの。うわ、泣いてたんだ!ちょっとかわいかったです。私、彼の「眠れる森」とか「眠れない夜を抱いて」とか、好きなんですよー。そういやこのドラマも、森がでてくるんですよね。それに八尋の名前、「樹一郎」って、「眠れる森」の仲村トオルも「輝一郎」だったじゃん。そしてもう一つ共通点、妻夫木君がガムテープで口を塞がれて拉致されるシーンがあります。「うわ、これ私めっちゃツボなのよ!ん?そういや前にこんなドラマあったなあ…。」と記憶の糸を辿ったら、やっぱり「眠れる森」のキムタクでした。

あとねえ、内野聖陽さんも出てるんだけど、テレビ局の報道局部長でスーツ姿なのに、なぜか髪型は宗方コーチです。特に最初の登場シーンは髪のボリュームが凄くて、真面目なシーンなのに吹き出しそうでした。あと橋龍吾(橋幸夫の息子)を久々に見た。塚本君系の顔で私好みだったのに、ここ数年見かけなくて、どうしたんだろうって思ってたんだよね。でもルックス落ちちゃったなあ。…ってダラダラ書いてたら異常に長くなってしまった!すいません。一応ネタバレはしてないと思います。テレビ朝日の人に「周りに宣伝してください」と言われたからという訳ではないんですが、マジで面白かったので、前半ちょっとダレても我慢して最後まで見てみて下さい。ちょっと「砂の器」と似てる感じもするかな?でもあれよりぜーんぜん面白いですから!これは保障します。

p.s. 原作はドラマ見るまで読まない方が吉!

放送後の感想はこちらに。