#2「ママと呼んでほしい…あなたが好きだから」

なんと、今回初登場のキャストが二人いました。学校で唯一ちょっと嫌な感じの音楽教師(でも憎めない感じもちゃんと出てる)に市川実日子ちゃん、そして井川遙のDV夫に大倉孝二!うおー!これはまさに、「すいか」+「ぼくの魔法使い」ではありませんか。私的には最高のキャスティング。かなり重いテーマのドラマですが、ほのぼのした味わいの役者さんが多いので、ちょっと柔らかい雰囲気になっていてとてもいい。先週あまりにもハードだったので、レビューしないかも…とか弱気になってましたが、これなら大丈夫そうです。

正直周りの無理解っぷりの描き方が、ちょっと短絡的すぎるかなーとか、光君が「ママ」って言うのも早すぎるかなーとか、色々つっこみどころもあるんですけどね。やっぱり小林聡美が抜群にいい。まるで「すいか」の教授(浅丘ルリ子)のように、「この人なら頼れる!」って心から思える演技。篠原涼子に「私、先生を信じます。」と言われて、表情ひとつ変えずに「信じる相手を間違ってます。光君でしょう?」と返すところなんて、絶妙でした。常に淡々として冷静なんだけど、決して冷たい感じではないんだよね。もちろん篠原涼子も頑張っていて、一途に子供を愛するばかりにちょっと不安定になってる母親っていう、微妙な感じも良く出てます。この「揺らいでる篠原」と「確固としてる小林」の組み合わせがいいですね。そしてとぼけた味わいのいっけいさんも最高!

ただ周りがそれだけ芸達者なので、山口達也君が惜しいんだよねえ。あの写真にもあったように、本当は彼も光君を愛してるんだろうけど、怒ってるシーンはただ怒ってるようにしか見えない。その裏にある悲しみとか苦しみとか、そういうのが見えなくて、単なる嫌な奴になっちゃってる気がする。これから徐々に良くなるかな。あと武田真治って、昔からうまいのか下手なのかよくわからなくて。なんか昨日も、体の動きがやけにぎくしゃくしてたぞ?井川遙はいい感じだと思います。