#1「遠い橋・ある異邦人の死」

なぬー!久坂玄端が黒人だってえ??とまずは度肝を抜かれた、というか爆笑してしまった初回。このジョニー・ヘイワードっていうハーフ役、映画版では確かジョー山中でしたっけ。ドラマのキャストが発表になった時、全然触れられてなかったので、無名の外国人使うのかなーって思ってたんですよ。したら池内博之(アフロ着用)!!そりゃ確かに顔濃いけどさあ、いいのかな彼的には。つーか最初見た時、東幹久かと思っちゃったよ。それもまた笑えたんだけどね。

「母さん、僕のあの帽子、どうしたでしょうね?」というセリフは流行語にもなりましたが、映画は見てないんでそれ以上の事はほとんど知らずに見ました。前半は演出のテンポが悪く、緊張感もなくて、全然引き込まれずに「大丈夫かあ?」って感じだったんですけど、最後の方、バラバラに進行していたいくつかの話が繋がり始めると、俄然面白くなって来ました。元々サスペンス物は好きですしね。とにかく脇役陣が豪華なこのドラマ、それぞれのパーツごとに見ていくと…。

アメリカ…麻薬の取引現場を押さえられた黒人青年が、警察に銃殺される。この冒頭のシーンが、あまりに安っぽかったのが残念。「白い巨塔」のアウシュビッツでもそうだったけど、もうちょっといい役者さん使いましょうよ。池内君の英語は苦しかった。

・警察…竹野内君は安心して見てられる。ワイシャツの襟ぐりが広くて、下のTシャツが見えてるのと、中国人を追いかけてる時、軽く一回コケたのが気になったけど。緒方さんはまだ出番が少ないのでなんとも。大杉漣は笑い担当かな。そしてなんといっても一番目立ってたのが、佐藤二朗さん。またしても警官役の三宅弘城さんは、妙に若かった。

・代議士一家…松坂慶子、メイクも衣装も気合いが入ってて、彼女の存在が高級感を高めています。適度に肉付きいいのがまた良い。普通の主婦なんかより、こういう浮き世離れした役の方がいいね。田辺誠一も裏がありそうで素敵。原作にない役らしい、記者役の夏川結衣、重いドラマの中の清涼剤って感じですね。

・若いカップル…偶然覚醒剤と拳銃を手に入れてしまった、高岡蒼佑君と松下奈緒ちゃん。高岡君久しぶりすぎて顔が思い出せなかった…。松下さんは「仔犬のワルツ」の聖香ですね。この子顔も綺麗だし演技も悪くないんで、これから出てきそう。

・年の差夫婦…車椅子の國村隼さんと住んでる、ケバめの横山めぐみ。最初親子?と思ったら、夫婦らしい。若くて美しい妻に養われた上、夜の生活もできないのかな?一人で妻の帰りを待ちながら、浮気疑惑がどんどん広がって行く中年男に、國村さんがハマりすぎて怖い。この夫婦のシーンが一番引き込まれたな。しかも妻は本当に浮気していて、愛人は風間杜夫!この三角関係素敵すぎ。

とにかく俳優陣が豪華なので、演出のまずさをさっ引いても、見応えはあります。初回は思ったより視聴率が取れなかったみたいで、ゴージャスな雰囲気だけは失って欲しくないので、だんだんしょぼくならない事を祈ります。これは見続けそう。