#38「ある隊士の切腹」

元々全く新選組について知らなかった私ですが、大河にハマり始めてちょっと本を読んだりした時に、一番印象的だったのが、実は河合の死だったんですよ。大倉さんがこの役やるって知って、うわー、絶対泣けるぞー、盛り上がるぞー、と(ある意味)ずっと楽しみにしていたのです。で、やはり期待に違わぬ出来でした。わざわざ「ある隊士」と名前を出してないんですよね。立派な武士の死に様だった山南さんと比べて、河合はあくまでも普通の人。どこにでもいる人。だからこそ、山南さんの時とはまた違った意味で、私達の心にぐさーっと来たんじゃないかと。

ほんの些細なボタンのかけ違いが、どんどん思わぬ方向へ…というストーリーは、悲劇でもあるけど、一つ間違えれば喜劇ですよね。「寺田屋大騒動」なんかと同じ、三谷さんの得意なパターン。今回はとことん運がない河合、というのを、最後の最後に飛脚が来るところまで徹底して貫いて、見てる方が「お願いだからそこまでやらないで!」ってぐらい徹底して。大倉さんが、公式のインタビューでも語ってたように、敢えて軽めに演じていたのが、クサくなりすぎず良かったと思います。でもなー、今回は完全に土方の判断次第なんだよなー。山南さんは本人が頑なだったから仕方ないとしても、河合はいくらでも救う手あったのに…。観柳斎を問いつめた時も、「嘘をつくような奴は俺は許さない。」とか言っちゃうから、余計ほんとの事言えなくなっちゃったじゃん。印象悪い奴も必ずフォローを入れる三谷さん、さすがにこの辺は苦しかったか。それともこれは、「ここまで不自然で狂った組織になっちゃってたんですよ、新選組は。」って取った方がいいのかな。

…と深刻な話はここまで(ほんとはもっと色々語りたいんですが、後日追加するかも)。えー、今回本気で感動してそれをブチ壊されたくない方、いつも真剣に「新選組!」を見ている方、性格が生真面目な方は、ここから先は読まないでください。私ももちろん本気で感動したんですよ!でもね、それとこれは別なの!別腹なの!

えー、今回の「新選組!」、個人的に非常〜に萌え所がたくさんでござました。なんと言っても「男の裸がいっぱい!」(by梅)。あ、女の裸もありましたけどね。


・いきなりわんこたんのあえぎ(ちょっとヘタ)でスタート。
・総司のかっこいい殺陣!そして二度目の喀血!吐き方がリアルよ…。
・孝庵先生に手ぬぐいでぺちぺち叩かれる総司。
・「五年でいいんです…。あと五年元気でいられたら、それで…。」と儚い総司。

・片肌脱いだまま、「ねえ、お願いしますよ!」と孝庵先生に密着する総司。

・鼻の頭に墨つけられる総司。
・怒鳴られて、「こんなとこ二度と来るかこのヤブ医者!」とカツゼツよくキレる総司。(結局何でもいいのか?)
・「河合もバカなことしたもんだ。」と呼び捨ての総司。

・ふんどし三人衆。やけに白いわんことへーすけ。へーすけは意外と足が太い…。
・「俺じゃなきゃだめですか。」介錯を断るわんこ。犬から人間へ成長か?つーかここんとこ、「斉藤」とすら書いてないよな、私。

・ざぶとん見つめて「かっちゃん…。」やっぱ耕史君ふっくらしたと思う。そして幼く見える。同じように丸くなった慎吾ちゃんが、老けて見えるようになったのとは逆だわ。
・いよいよ切腹という時、皆河合を泣きそうな目で見てるのに、一人そちらを見てない総司。

・何度も「飛脚は?」と聞かれて、首を振る平助。(ここ、もの凄くハンサムだった)
介錯をはずした谷長男を突き飛ばし、冷静にとどめを差す総司。
・その時、体が動かないわんこ。

・予告で周平をしごく鬼総司。

すいません。ほんっとすいませんキモくて。だって今までのかわいい総司も好きだけど、ブラック総司がもう、ツボにはまりすぎて…。今までこのドラマでは、他作品の総司が受け持っていたキャラを、斉藤が代わりにやってる部分が多いなあと思っていたんですけど、この二人、対になってたんですね。わんこが野良犬→座敷犬→人面犬…と進化をとげると同時に、総司は白→グレー→黒となって行くんだろうか。オダジョはクールな役よりかわいいのが好み、竜也君はハードなのが好みな私としては、願ったりかなったりですわ。

ていうかほんとすいません、こんな感想で。