#5「娘の裏切り」

今回初めて、お笑いパートが普通に見られた気がする。隆太君&ベッキーもまずまずだったし、内藤さんのホモ疑惑も笑えたし。もちろんシリアスな部分はまた凄く良かったので、全体として評価アップです。今週は、東子と坂下(内藤さん)、隆夫(田村亮)と要、路留と要の会話が印象的でした。まず東子の「洋服ってさ、その人間の外見を世間に後押しするようなもんだと思ってたの。でもさ、本当に良いもの作ると、その人の内面を世間に後押しできるの。それが実感できるの。」というセリフ。お金は儲かってないけど、東子は今の仕事に満足してるって事ですね。離婚して会社も辞めて、でも娘と二人の今の生活は、幸せで充実してるんだぞと。要に失恋(?)して、初めてわかった事がたくさんあるんだろうね。

そして路留のお父さんの、「絆ってのは本来、犬の紐(リード)の事なんだよ。お互い気持ちよく散歩してる間は、その紐が非常に心地よい絆に感じられる。ところがどちらか一方が何かに気を取られて、違う道に進もうとした途端、それは縛りになるんだな。つまり、縛りのない絆ってのは、あり得ないって事なんだ。」というセリフ。このお父さんも浮気してたわけですよね。お互いが同じように思い合っていれば、縛られるのも気持ちいいけど(変な意味でないぞ)、その均衡が崩れると、途端にその縛りは苦痛となる。要は現在、三人の女性と紐で繋がってるようなんですが、果たして今後どうなるのか。

最後に要が路留に言った、このセリフ。「それは情熱にはほど遠いが、気づいた時には君は俺の生活になってた。そんな風に生活の中に潜んでいくような、静かな結びつきがあることを初めて知った。その君が、今は俺の家族だ。それはこの先絶対に変わらない。誰が近くにいようと、子供に嫌われようと、俺は君の家族でいることを、これからも喜び続ける。この事は、絶対に忘れないで欲しいんだ。」キャー、か・っ・こ・い・い!!これはしびれるねえ。誠実な要は、妻も子供も捨てたんだ、路留が一番大切だ、と心から宣言するわけです。今の時点では…。

そう、今の時点ではね。今までもちょこちょこと東子が危ない目に遭ってたけど、今度は小南ちゃんに魔の手が…?うーむ、デジカメ買ってくれた村田充(役名わからず)は、あまりにも怪しすぎるんだけども、どうなんでしょうねえ。案外肩すかしでイイ人だったりして?いや、でも絶対何か起こるはず。第一回で路留のお母さんが、「あなたと娘さんが川で溺れてたら、要さんは絶対娘を助けるわよ。」と言っていたけども、恐らくこの先、要がどちらかを選ばなければならない局面が出てくると思うのです。真面目すぎる要だから、余計ドツボにはまって、愛する人達を傷つけてしまう事になりそうで…。

路留は変な下心とか、東子に隠れて小南を手なずけようとか、そういうのはないんですよね?心から、小南と仲良くしたいと思ってるんですよね?小南のアルバムを見てた時の笑顔を考えれば、恐らく彼女に悪意はないと思うのよね。でもたまに顔が怖く見える時があるのよ。その辺結構微妙な心理状態を描いてる脚本だから、牧瀬里穂にはハードルが高いのかなあ。路留って違う女優さんがやったら、ヘタすると凄くジメジメした嫌な女になっちゃと思うんで、彼女にはキャラ的には合ってるとは思うんだけど、ほんと、このドラマ演じるのはかなり難しいと思いますよ。その点岸谷さんとりえちゃんは凄いね。東子がアトリエにいるシーンはフランス映画でも観てるようで、当初はミスキャストだと思ったけども、このドラマはりえちゃんなくしては語れないな、とつくづく思います。さて、ついに東子が路留の事を知ってしまいました。しかも自分の知らないところで、娘と仲良くしていた!さて、どうする東子?私としては、「大奥」みたいなドロドロの「女の戦い!」みたいな路線にはして欲しくないんだよね。このドラマには合わないもん。しみじみとせつない展開、お願いします。