「真夜中の弥次さん喜多さん」(ツボ拾い編1)

えー、弥次喜多関連エントリが増えすぎたので、カテゴリ作っちゃいました。恐らくこれで最後になるとは思うんですが。もう何回も見てるんで、もうほとんどストーリーが頭に入っちゃってます。幸いにも(?)「くど監日記」にシナリオも収録されてるんで、それも見ながら順番にツボ部分を羅列してみようかと。うわ、馬鹿ですねー。あまりに長いんで、実は数日に渡って、ボチボチと暇を見て書き連ねてました。時間のある人だけおつきあい下さい。もちろんネタバレなんてもんじゃないくらいネタバレなんで、未見の方はご遠慮下さい。









<江戸>
・弥次さんの夢
オセロ、テトリス(じゃない、ぷよぷよか)というネタでは、ニヤリ程度かな。

・長屋
ヤクを打ってる喜多さんのセリフ回しが、歌舞伎入っててかっこいい。クドカンには随分注意されたみたいですけどね。「恋人同士はいつも突然なんでい…」とちょんまげを噛み、蒲団に倒れ込んでキス。長瀬君、食っちゃいそうな勢いですよ。普通の時代劇だと思って入っちゃったお年寄りは、まずここで脱落ですな。

・瓦版屋
脚本だけ読んでもたいしたことないのに、生瀬さんが喋るといちいち言い回しが面白い。これ、サダヲにも共通してます。

・伊勢のDM
ここのシーン、しりあがりさん直筆の壁の落書き(「馬刺」が気になる)と、「おいら」「おめえ」っていう浴衣が凄く効果的。ヒップホップ弥次喜多では、「ピースでポジティブな俺の生き方?」と窪塚語が。クドカン、結構彼をネタにしてる気がするけど大丈夫なんでしょうか。もう仕事することはないのかなあ。えー、話が逸れました。弥次さんが吹っ飛ばされて、顔を上げると旅姿の喜多さんが!見得もバッチリ決まりました。

・「東海道へ行こう」
で、カラーになってミュージカルシーン。この曲は二人とも、妙にドスの効いた歌声ですな。脚本には思い切り「ボーン・トゥ・ビー・ワイルドみたいな曲」って書いてあります。ベロアのマントや喜多さんの星条旗柄スパッツは、このシーンだけ着用かな?二人がバイクにまたがってるポスター、めちゃめちゃかっこいいですよね。

・高速道路
標識の絵は、「辻斬り禁止」?寺島さん、そっちこそ高速なのに原付ですけど…。いい感じで物語に乗ってきたところで、いきなり「これ撮影?」と客を現実に引き戻す手法、この後も何回か出てきますね。ロマンスカーに乗ってる二人の映像は、「マンラブ」の船越さんと同じ撮り方かな。

<笑の宿>
・街道
お手手繋いでるとこをからかわれ、パッと手を放す喜多さんと、「そうなんでさあ、あっしらホモなんでさあ。」と自慢気な弥次さん。磯P、担がれて羨ましいー!その後喜多さんのヤクを咎めるところは、二人の間の取り方が絶妙です。「ぴょんぴょんしてみろ!」ってとこではヤンキーなのに、すぐ「ごめんね痛くして。」「スキップしようか?」って豹変する弥次さんがかわいすぎ!ここのシーンほんと好き。

・旅籠
喜多さんの肩を抱いて、「部屋は、空いてるかい?」と意味深な笑顔の弥次さん。いちいち芝居が細かい!おぎやはぎの部分は、脚本にはほとんど何も書かれてません。最後の「また相部屋かぁ。」「いや、良くなって来てるよ。」ってのが好きだな。

・関所の回想
竹内力大森南朋登場。クドカンは大森さんのさりげない演技がいい!と誉めてます。この人ってほんとに役によって全然印象違うんだよなあ。「山田君」はほんとは山田隆夫使いたかったんじゃないのかな。

大名行列
原作では七福神サンバルカンタミヤの35分の1シリーズとおっかさんの大行進なのですが、映画の方が数倍面白いと思います。何しろ喜多さんのキレっぷりが凄いし。「OLの昼休み」の馴染み具合は最高ですよね。

・笑い屋
弥次喜多ですけど何か問題でも?…いや、パクリは良くねえ。」AD役でクドカン登場。「みんなノーギャラなんだぞ!」ってアドリブで言ったら、おばちゃん達が「ノーギャラなの?」って素で驚いてたとか。今までずっと何も考えずに爆笑してきたけど、ここで喜多さんの過去のトラウマらしきものが登場してきます。ここの七之助君は、なぜか妙に黒目がち。あまりにチープな「笑いの神様」の、おばちゃん達のぶっ飛ばし方が面白すぎる。

・露天風呂
問題の(?)引っ張りシーン。マイク代わりにしてるの笑った。んでその後すぐオロオロして、「ごめんなごめんな」ってチュッチュしてる弥次さんの豹変ぶりが面白すぎる。「おいらのも引っ張ってみるかい?」「いいよ。」「そこをなんとか。」って…。

・関所前
「おうおうおう!」と弥次さんスキップ炸裂でご機嫌。昨夜はあの後さぞかし…。もうこの辺ですっかり、弥次さんのおバカキャラは観客に浸透してますね。

・関所
笑いの神様がガイコツに見えた時の、喜多さんの驚きの表情が素晴らしすぎる!あっぱれじゃ!そして二人が引き離されてしまうシーン、音楽も相まって、無茶苦茶せつないです。

・茶屋
「うえ〜ん」と子供のように泣く弥次さん。右を見て、「いな〜い!」。か、かわいすぎる…。ここで浪速ホット師匠登場。着物の柄が、ガイコツに注射器なんだよね。最初に見た時、隣のギャル達が「この人誰だっけ?」「顔は知ってるけど…」とか言ってて、この役のおかしさとか哀しさって、板尾を知らなきゃわかりづらいかもなーと思いました。おしっこを我慢する弥次さん、普通そんな体勢になるだろうか…。茶屋の主人は天久聖一かな?

・人面瘡
喜多さんが寝てると、隣の部屋に弥次さんが!しかし追っても追っても弥次さんは蒲団ごと逃げてしまう…。実は弥次さんの腕に喜多さんの人面瘡が出来ていて、ヤキモチを焼いていたのだ。原作ではもっと長いエピソードなんだけど、なんか中途半端に取り上げちゃったかなって気も。ここ、別になくてもいいですよね。CGが凄く大変だったみたいなので、勿体ないから使ったんだろうけど。

・箱根の関所パート2
リキの顔に「笑」って書いてあるよ…。いきなり声の高さ変わりすぎだし!襖開けたら巨大赤ちゃんがいるところ、原作を意識したのかもしれないけど、ちと消化不良で安っぽい感じ。ま、でも饅頭食べちゃうホット師匠は、マジで怖いよね。この辺笑えない。途中でクールが通りかかった娘さんに、関所に入れてもらってる。つまり大阪側(ホット側)に戻ったわけだ。で、せっかく会えたのに、その時既にお父ちゃんは…。弥次さん喜多さんは無事再会するのですが、弥次さんのおしっこの飛びが凄いです。

<喜の宿>
・金々登場!
彼はバイセクシャルという設定なんでしょうか?この辺の呑々とのやりとり面白いのに、柄本君のセリフが良く聞き取れないのが残念。ポイントとしては、「マッチョの鍋パーティー」「うっかりじゃあしょうがねえよお〜」「死体の上で裾まくり」「どんなにいじられても目を見開いてる小池さん凄い」「十代なんだからぁ〜」「ほら食べなさいよ一番若いんでしょ」「伊勢へ向かうぞ!」→と見せかけて「さ、食べよう」「そろそろ雑炊にしますか?」「バカモノ!まだ食べてるだろうが!」

喜び組
江戸のシーンの後に、喜多さんの「そんなに急いで、下手人でもあるまいし。」というセリフ。ここで「おや、弥次さんにも何かあるんだな。」と伏線張ってるんですね。そしてセーラー服の喜び組登場。あじゃが「あっし、8キロ痩せました!」と言ってますが、ほんとに痩せたなー。「じろ超ウケる!」「たくましい、たくましい、宅麻伸」、結構こういうの好きです私…。

・ギャル喜多
制服が全く違和感ない七之助君。ちゃんとファンデも白くして、目の下にラインストーンとか付けてるのね。弥次さんを見た喜び組のみんなは、一目惚れ。何気に女にモテモテの弥次さんなのだった。でも原作とは違って、映画の弥次さんはほんとに喜多さん一筋なのよね。

・次郎長
古田さんが映った瞬間、意味がわかって吹き出した。何回見ても、このシーンが一番観客に受けてますね。原作にも次郎長の話はあるんだけど、全く違うものになってます。

<歌の宿>
・こだま
いやー、この「富士山に向かって叫ぶ長瀬」の絵はいいなあ。あの足の開き具合といい、最高です。こだまにいちいち驚く弥次さん、「なあ喜多さん、おっいねえ!」とか、ノリツッコミもバッチリっす。

・お幸&おちん
喜多さん一目惚れ?お幸が歌ってる時の、弥次さんの顔が面白い。そしておちん登場。 「ヘドウィグ&アングリーインチ」をイメージしたそうです。ぐっさんてどうにも芸達者すぎて、逆に笑えなかったりするんですよね、私の場合…。なんで「モロッコ」が出てくるのかと思ったら、「江戸っ子」と掛けてるのか。

・茶畑
吉幾三「DREAM」を歌う農民。こういう小ネタが多いから、クドカンものは海外では受けないだろうなあ。

・街道
歌で話す喜多さんに、「普通に喋ってくんねえか」とテンション低いツッコミの弥次さん。いつものように力ずくで押さえようとするが、逆に喜多さんにラリアートをくらい、ビシビシビンタされる。「痛い!痛い!」と叫びつつ、何気に「あ、イイ!」とかこっそり言ってます。もうこの辺は二人の息がぴったりで、ほんと楽しい。

・スタジオ
いきなりレコーディングしてる弥次喜多。しりあがりさん、肩にセーター掛けてディレクター役です。でもちょんまげはちゃんと付けてるってのが、クドカンのこだわりだそう。タワレコとのコラボ?ですな。

・寺の境内
なんと、「真夜中の弥次さん喜多さん」が三週連続一位に!番付表には、「らぶらぶまんはったん/ときお」とか「座禅坊主」とか書いてあります(表記は不確か)。ここでお幸ちゃんと喜多さんにヤキモチやく、弥次さんの一人芝居が最高におかしい。ヨダレまで垂らしてるし…。

・弥次さんの空想
弥次さんにとってのお伊勢さんは、マッチョにワッショイワッショイされるとこなのか…。ここはZAZENの曲を聴かせたかったって感じですかね。本人達も三味線に和太鼓で登場。最後にスイカ割りでお初が頭割られてるという、またもやブラックジョーク。

・笑の宿
森下愛子はほんとかわいいなー。「ソノシート」とか「ジャケ買い」とか、当たり前のように使ってます。

・ヒゲのおいらん
あの冷たい目がたまらん。松尾さんは、ヅラと衣装が重くて、身動き取れなかったらしいですが。腐乱死体が起きあがるとこ、メイキング見るとテグスで引っ張ってるもんね。ここも別になくても支障ないシーンだけど、私はこれは大アリです!クドカン自身も、「昔の時代劇で意味なく五月みどりが一曲歌う」みたいなのがやりたかったと言ってます。

喜び組集団転落死
もうねー、ここのサダヲの一連の動き、凄い好き。なぜか馬で崖を駆け下りて放すところ、飛び降りて顔面打つところ、一人ずつ裾まくったり、スカートめくったりするところ、「推測でものを言うな!」の素早さ、全部素敵すぎる。そして怖がる呑々のちょんまげを噛む金々。これは偶然、アドリブで長瀬君と同じ事をしたらしい。ちなみに喜び組の死因は、ふんどしを追いかけて崖から落ちたって事よね?

・寺の境内
お幸に手ぬぐいをもらう弥次さん。クドカンYAZAWAタオルネタも好きだよなあ。しかしお幸よ、あんなに喜多さんといちゃついてたくせに、弥次さんが好きだなんて、おまえって子は!三枝のモノマネあり。

・夕日の富士山
むっちゃせつないシーン。「KITAさんのKIMOCHI」が泣けます。喜多さんの「お幸ちゃんがいれば、ヤク中もホモも治るんでい!」というセリフで、喜多さんの根強い自己否定と逃避癖、あと本当にお幸が好きなわけでもないのねってのがわかります。そして弥次さんは、そんな喜多さんの弱さもちゃんとわかってあげてて、全部込みで愛してるんだな。ここの弥次さんはほんとに男前だ!

・おちん茶屋
七之助君熱演。回想シーンで、お幸が少年時代の喜多さんに化粧してくれた花魁(母親?)に似ていること、そのせいで起こった忌まわしい出来事が出てきます。この辺の喜多さんの生い立ちについては、色々考えられるところ。そしてやっと見つけたと思った「お伊勢さん」に、あっさり振られてしまう喜多さん…。

・夜の寺
その夜、こっそりヤクを飲もうとして、弥次さんに止められる喜多さん。後でわかるけど、ここまでがリアルバージョンなんですよね?

・おちん茶屋
赤白ボーダーの楳図かずお登場。こっから喜多さんがちょんまげじゃなくなっていて、ピアスしてたりスパッツが赤いヒョウ柄になってたり。つまりこの姿のシーンは、全て妄想って印なのかな。富士山の絵を破いてしまうってのは原作通りですが、その向こう側でディナーショーしてるってのは良く考えたなあと。あと腕が繋がっちゃうのも、ここでこう持って来たか!と、アレンジの仕方に感心。

・ディナーショー
弥次さん、お幸ちゃんにも噛みついてます。でもこれは喜多さんの妄想なのよね…。「ボーカルの、喜ぶに多いと書いて喜多さんです。」グループ魂ネタだ。腕を食われた弥次さんが、「うめえか、うめえか。よーしよしよし!」と何気にムツゴロウさんになってる。

…いい加減長いので、次エントリに分けます。