#8「出来心」の回

先週があまりにもバシっと決まったので、今週は「道の回」(「新選組!」知らない人にはわからないか)だろうなーとは予想してました。「花色木綿」についてさらっと説明しただけだったので、今回は落語の元ネタを知らないと、サゲがわかりづらかったかも。泥棒に入られた八五郎が、大家さんに色んなものを盗られたと嘘をつくときに、最初は蒲団だったのが、箪笥でも刀でも「裏は花色木綿」と言い続ける、いわゆる天丼のボケっていうんですか?そこが面白ポイントなんですよね?たまりかねて泥棒が出てきて、八五郎の嘘がばれ、大家さんに問いつめられて「ほんの出来心で。」というのがどんちゃんパターン。「お前、一体どこから入って来たんだい?表か裏か?」と聞かれ、泥棒が八五郎のマネして「裏は花色木綿」と答えるのがけんちゃんパターン。で、小虎パターンは「そのDVD表か裏か?」「裏は花色木綿」で、けんちゃんパターンを取ったんですね。うーん、こうやって書いてみると、結構良くできてるじゃん。最初見た時はあまりしっくり来なかったのに。

それはさておき、銀次郎の話と思わせておいて、結局銀銀は何もしてないんですよね…。出番が多かった割には、一話のリサちゃんみたいに印象に残ってないのが残念。実は今週は、「結局虎児は落語よりヤクザを選ぶ(選ばざるを得ない)」というのがテーマだったような気がします。「師匠より組長」というか。「出来心」の内容ではなく、「サゲが二種類ある」ってとこがポイントだったのかな。予告でヤスオが再登場して、ますますそんな雰囲気ですよね。ただまだあと三話あるので、もう一回転あるんじゃないか、虎児だけが犠牲になるようなラストにはならないだろうって期待しておきます。あともう一つ重要なのは、竜二が初めて小虎の高座を見たということ。しかも意外とウケていた。竜二が唯一虎児に勝てるポイントは、「話が面白いところ」だったわけで、今後二人の関係がどう転んで行くのかも見物ですね。

<追記>
見直していてようやく気づいたんですけど、現代版の銀次郎の話の中では、元の噺での「ほんの出来心で。」という言葉が、要は「アリかナシかっつーと、アリかな。」に置き変わってるわけですね。この言葉がキーワードになってて、ゴールド&シルバーはやたらこれを連発してると。つまり泥棒の「ほんの出来心で。」同様、「アリかなって。」っていうのも、言ってる本人は意味とか全然考えてない。おもしろトリオの「いやー、がんばらなあかんと思ってね」みたいなもんで。小虎もマクラの部分で、「最近の若い奴は言葉を知らない。何か聞くとアリかナシかなんて眠たい事言ってる。」と言った後、「タイガータイガーねむタイガー!」をやって、「今のはナシだったようです。」とうまく落としてて。こういうのがいくつか前フリになってて、最後パトカーの中で、金子君と銀銀が「アリかなと思って。」というオチに繋がってるんですね。うーん、なんて綿密に練られた脚本なんだろう。って今頃感心してるのは私くらいか…。
</追記>

なんか真面目なことばっか書いちゃいましたけど、今回の小ネタ、細かくて面白かったですよ!その2に続きます。