#9「サヨナラ…たけし一家」

結局最終回はまるまる少年時代で、塚本君は屋根の上にしか出てきませんでしたね。青年期が予想以上に良かったので、やっぱりちょっと寂しいなあ。大兄ちゃん(平山君)は先週で終わりだったし。ただ「菊次郎とさき」として見ると、やはり陣内さんも室井さんも、年齢的に少年期の方が無理ないのかな。白髪とか見た目だけじゃなく、先週と比べて言動もやっぱり若いんだよね、二人とも。それがなんかせつなかった。親の老いってなかなか認めたくないもんですよね、子供にとっては。

あまり最終回っぽくない、さらりとした終わり方ではあったけど、初孫が生まれる騒動の中で、たけしが「俺が生まれる時も父ちゃんは泣いたのかな。あんな死にそうになって何度も子供を産んだ母ちゃんは偉いな。」って、自然と両親への感謝の気持ちを持つようになるっていうのはいいね。北野家の両親は完璧な親とは言えないだろうけど、周りにたくさんフォローしてくれる人がいるから羨ましい。この時代はそれが普通だったんだろうなあ。私はお隣の谷川夫婦も印象的だった。野次馬根性丸出しなんだけど、たけし達の事も自分の子供のように心配して、助け合って。まあドラマ見てると「こういうのいいなあ」と思うんだけど、実際の私は「人を助けるのも助けられるのも面倒臭くてイヤ」とか思ってるわけで、こういう奴ばっかなのが今の日本の現状なんだよね…。

ま、それはともかく、最初は全然見る気なくて、「塚本君が出てくるまでは流し見」とか言っていたのに、予想以上に楽しませていただきました。塚本たけしも99%不安でしかなかったんですが、ここまでハマるとは。改めて役者塚本高史の適応力、天性の勘を確認。「木更津」の頃には、「若いうちはただイケメンなだけでもいいけど、そんなんじゃ25過ぎたら厳しいぞ!」とか言ってたけど、今これだけ色んな役こなせる若手って、なかなかいないんじゃないかな。別に主役とかじゃなくていいから、息の長い個性的な役者さんになって欲しいですね。