#11「史上最大の告白!!涙の卒業式」

うーん、ちょっと最後は息切れしちゃったかな?サブタイにもある最終回の二つの目玉、「告白」と「卒業式」に関しては、今までと違ったものを見せてくれるかな?と期待していたんですが、やはり「ただただひたすら涙、涙」なのでした。このパターン最初の方からほとんど毎回使ってたんで、さすがにもう飽きちゃったなあ。「毒男じゃなくなったから卒業」っつっても、カップルとか女もいるじゃん…って、あまりにも長い引っ張りに、ちと白けてしまったり。999風ラストも、あーそうですかーって。戸田恵子さんはね、ネットでそうじゃないかって予想を見てしまったので、あまり意外じゃなかったんですよ。もっと驚きたかったな…。

良かったのは毎回きっちりいい仕事してくれる、陣釜さんと桜井さんね。恐らくドラマ始まった当初は、この二人をこんなにプッシュする予定じゃなかったんじゃないかな。スタッフもこのキャラが気に入ってるのが良くわかります。特に後半、マンネリ化するストーリーの、いいアクセントになってくれました。最後にこの二人がくっつくとは予想外。でも結局桜井さんも振られて、陣釜さんは一人で旅立っちゃったんだ。かっこいいー。てかやっぱり電車の事好きだったんだね。脇キャラとして同じくらい目立ってた松永氏は、最終回はあまり目立ってはいませんでしたが(すぶたんとくっつかなかったのかー)、彼は10/6の番外編にたっぷり出てくるだろうからね。楽しみにしていましょう。

でね、全体的にはちょっとガッカリって感じだったんですけど、一番びっくりしたのは電車とエルメスのキスシーン!見る前に、最後はキスまで行くのかなー、でもこの二人だったらキスまで行かないで終わるのかもなーなんて思っていたんですけど、まさかあそこまでやるとは。全く予想してなかったです、あんな凄いの。で、エルメスたんが異様に積極的で、別人のようだったし、それを嬉々として報告する電車にもかなりドン引きして、ハッと気づいたんですけど、まるっきり画面の中のスレ住人と、同じ心境になってたわけですよ、その時。うわ、最後の方、調子に乗ってだんだんウザがられるようになる電車、ってとこまでちゃんと再現してるじゃん!しかも最後の最後で、エルメスが原作の印象と同じ(童貞狙いの負け犬)になってるじゃん!って、唸りましたねこれは。このスタッフって、純粋に原作を「いい話じゃん!電車もエルメスもいい奴だよ!」なんて思ってはいなくて、きっと私のように、斜め目線で見てると思うんですよ。で、一応ドラマは、素直な人が見れば、「いい話だねー!」で終わるように作ってあるんだけど、ところどころに原作へのイヤミみたいなものが入ってて、私はこのドラマの、そういう「ちらっと見える意地悪さ」が好きでしたね。

ま、それはそれとして、二人のキスシーンはほんとにドキマギした!なんかもう、自分がファーストキスするみたいな気分になっちゃって、汗かきました。同じ「口を閉じたままのキス」でも、スローダンスの妻夫木君には全くドキドキしなかったのに、伊藤君だとどうしてこんなに手に汗握っちゃうの?その前に、秋葉原の駅で(桜井さんのドジのおかげで)出会ったとこ、あそこも胸がズギューン!でした。あの後屋上で、長々と泣かなきゃ良かったんだけどなあ。公園での「コンタクトが片方なくなっちゃった」「じゃあ両方取っちゃおう」「顔がよく見えないよ?」「これでも?」「ほっぺにキス」「そっちじゃないですよ」「大人のキス」とか、この辺の一連のやりとりは、ほぼ原作通りなんですね。元スレ一回ざざっと読んだだけだから、すっかり忘れてた。

そんなこんなで(番外編はありますが)これにて終了。正直、始まる前はほとんど期待していなくて、一回見てつまらなかったらリタイアだなと思ってたんです。まさかここまで楽しませてもらえるとは。もちろんアラもたくさんありましたけど、あの元ネタをここまでうまく膨らます事ができたのは、かなり評価できると思います。特にエルメスのキャラ設定はお見事。そしてキャストも皆良かったです。伊藤君の清潔さ、小動物のようなかわいらしさがあればこそ、の電車男だったし、今までは硬質すぎていまいち「萌え対象」ではなかった美咲タンも、すっかりアキバ系のアイドルになったようだし。女の私ですら萌えたくらいだもんね。彼女、ほんとに輝いてました。いやー、三ヶ月間、ほんとに楽しかったです。久しぶりに「納得できる高視聴率ドラマ」でした。