#1「七年目の誘惑」

裏の大奥はそこそこ面白いだろうってのはわかってたし、最初にキャストや内容を見た時は、「はい消えたー」って思ったのに、何かの番宣で主演四人の雰囲気がとても良く、特にモックンが妙にはしゃいでるのがおかしくて、突如見る気に。そしたら見事勘が的中、意外と面白かった。というか、私好みな雰囲気でした。よくよく考えたら、キャストはいまいち弱いけど、伊佐野Pに生野Dに脚本龍居さんだもんね。モックンがグラフィックデザイナーで、瀬戸朝香DINKS(古い)って事もあって、セットとかも現実感のないおしゃれって感じが、かなりトレンディドラマっぽい。けどやっぱフジではなく、「TBSのトレンディドラマ!」って感じなの。今にも今井美樹が出てきそうというか。その辺、ダメな人はダメかも。でもこれは演出の勝利だろうけど、ここ最近の月9みたいな狙いすぎ感はないです。その辺の程良さが、私好み。

ストーリーは、仲の悪い腹違いの弟(キャナメ)の結婚式にモックン夫婦が出席、しかし誓いの言葉寸前で、キャナメの別の女(サエコ)が現れ、花婿は女と去ってしまいます。仕方なく花嫁奥菜につき合って飲みに行くモックン、結局その夜は何もなかったんだけど、二人が携帯を入れ替えて持ち帰ってしまっていて、翌日モックンが奥菜の家(ガラス工房)を訪ねると、いきなり彼女にキスされてしまう…。一方式場で初対面のように振る舞っていたキャナメと瀬戸は、どうやら以前からの知り合いらしい?…ってこのあらすじだけ読むと、ドロドロの不倫ドラマ?って感じだけど、意外とそうでもないんです。私、ドロドロものって好きなようでいて、あまり下品過ぎるのはどうもダメなんで、これぐらい軽い感じでオシャレっぽくしてくれると、見やすいな。

このドラマはやっぱりモックンありきですね。典型的な振り回されキャラというか、ぱっと見はオシャレで仕事も出来る、かっこいい大人の男なんですけど、モックンの変な小芝居がおかしくてしょうがない。コケたりしてたのって、アドリブじゃないのかなあ?モックンて顔が綺麗だからか、耽美な役が多いけど、本質はこういうボケキャラだと思うんだよね。二枚目半の役は、なかなか新鮮。キャナメも「性格悪い女ったらし」がバッチリ決まってて、漫画みたいだし。この兄弟と、モックンのモテない親友役の佐々木蔵之介がいい!笑えるシーン、かなり多いですよ。奥菜恵は、アイドル時代の清純イメージなんてどこへやら?ってくらい、はすっぱで小悪魔的な役が合ってる。最後のキスシーンはちょっとぎこちなかったかな?とも思うけど、汗だくでガラス細工を作ってるシーンは、かなり色っぽかったです。瀬戸朝香は可もなく不可もなくって感じかなあ…。私、この人の顔凄く好きなんだけどね。瀬戸さんの同僚役が猫背椿だったのと、「NANA」に続いてまたサエコが「奪う女」だったのがウケた。

モックンが魔性の女に誘惑されるっていうと、「水曜日の情事」なんですよね。あれ、野沢尚さんだったか。そっち見てた人は、「水曜日〜の方がいい!」って思うかもなあ。でも私は見てなかったので、普通に面白いと感じましたよ。まだ「大奥」の録画見てないんだけども、もしかしたらこっちに絞るかも?龍居由佳里さん脚本てことで、私はちょっと「愛なんていらねえよ、夏」と雰囲気が似てる気がしたんですけど、どうかなあ?ストーリーはコテコテドロドロだけど、演出がスタイリッシュで軽い感じ。でも両方とも視聴率は悪いみたいだから、あまり一般受けはしないのかも…。みんな見ればいいのに。