女の一代記「瀬戸内寂聴」

一応三話全部録画してるんですが、後の二話はいつになったら見られる事やら…な感じなので、とりあえず見終わったこれだけ感想を。正直瀬戸内寂聴に関してはそれほど興味がないし、いちいちご本人の顔思い浮かべても白けるだけなので、伝記物というよりは単純に「ドラマ」として楽しみました。役者が良かったからねー。とにかくりえちゃんは、何を着ても素敵。普通に野暮ったい洋服や着物でも、なぜかかわいく見えちゃうんだな。そして「いちばん大切な人は誰ですか」の東子に続き、ファムファタールが似合うこと!なんか生活感がなくてふわふわしてて、でもちょっと疲れた感じもあって、凄いハマってた。阿部ちゃんの売れない小説家もセクシーだったー。なんか久々に正統派二枚目役やってるの見たような。

そして私がこのドラマを見た一番の目的、年下の情夫中村勘太郎君!最初知り合った時は晴美は人妻なんだけど、なんと二人はプラトニックなんだよね。で、夫の暴力に耐えかねて、幼い子供まで捨てて無一文で彼の元へ。ところが年下の彼は、ビビって逃げ出しちゃうのさ。まーそりゃそうだわなあ。この終戦直後の純情青年役がもう、ぴったりで。最近の若手でなかなかこういう雰囲気出せる人いないと思うよ。そして時は流れて12年後、30代になった彼は晴美と再会して、またつき合いが始まるんですが、この時はちょっと長めのカツラ(だよね)をかぶっていて、勘太郎君のこういう髪型初めて見たんで新鮮でした。お父さんに似てる…。結局彼は晴美に貢がせておいて、若い女を作ってしまうという、ものすごおおおくありがちなパターンに。そして晴美は出家し、涼太は十年後だかに首吊り自殺してしまったそうな…。こういうお芝居の経験少ない割には、かなり難しい役だったと思うけど、20代の若々しい青年と、30代の落ちぶれて生気のない男っていうのを、勘太郎君うまく演じ分けてたと思います。うーん、やるじゃん!また是非明治〜昭和ぐらいの設定の、ドラマや映画に出て欲しいな。