#9「僕が、奇跡を起こすんだ!!」

ええと…このドラマに物凄くハマって「イイ!」と思っている方は、これ読まない方がいいかもしれません。多分ムカつくだけだと思うので…。私も自分が好きなドラマを貶されてると、「わかってねーなこいつ!」ってイライラするのよね。で、自分も前半までは面白いと思ってたってのもあって、これが好きな人の気持ちも良くわかるんです。決して悪い作品ではないと思うんです。ただ、好みじゃないっていう…。なんか毎週同じ事言ってますか。

こういうベタなドラマは、気持ちが乗れないと白ける一方なんだよね。今回は片岡さんが子供達に告白をする話で。こんなシチュエーションで、この役者達使って、泣けないわけないじゃん。悲しくないわけないじゃん。なんかズルいなあ、とか思ってしまう。「敢えてベタ」なのかなあ、これは。この「感動」が、子供達やあいちゃんや房子や飯塚さんや柳沼君や米屋の二人や担当医や、周りの人達全員の「どうしてそこまで、と思わせる善人っぷり」の上に成り立ってるってのが、どうもしっくり来ない。私が善人じゃないから余計。例えば木更津とかも「みんないい人」のドラマだけど、あの人達はそれぞれちゃんと短所もあって、「ダメな奴だけどいい人じゃん」って素直に思えるんだよね。このドラマの登場人物達は、逆にいい人過ぎてちょっと不気味だな、とすら思ってしまう。片岡さんとの固い絆ってのが、あまりわかりやすく描かれてないのもあって。

でさー、結局あいちゃんはすっかり更正して、最終的には片岡さんを無償の愛で守る、聖母みたいになって終わり、なわけでしょ?あ、なーんだ、岡田さん結局そう持ってきたいのね。うーん、前半の激しく揺れ動くあいちゃんが好きだったなあ…。私、このドラマは女性より男性にウケる気がする。なんか片岡さんの「死」にあまりリアリティがないので、遺すものと遺されるもの、みたいな事より、どっちかというと、「傷ついた僕を無条件に優しく包んでくれる女性、子供、そして友達(が欲しい)」っていうメッセージを強く感じるというか…。「夢のカリフォルニア」もそうだったなあ。岡田さんて寂しがりやなんですかね。

先週「房子はどうして警察辞めたのか」と書いたら、早速種明かしがありましたね。確かにそんな目に遭ってもひょうひょうとしてる房子は強い。でもそんな過去があったら、普通警察官になろうって思う?そしてなぜ今の職がウエイトレス?ドラマフリークだったりとか、房子のキャラはかなり好きなんだけど、だったらもっと細部まで説得力持たせて欲しかったよー。あ、あいちゃんの「私は自分の事可哀想可哀想って、誰かのせいにして思いたかっただけなのかなー。」というセリフは良かったです。柳沼君とあの婦警さんは、ちょっと引っ張りすぎかなあ。来週最終回だから、恐らくそこで何かあるんでしょうけど、「それまではとりあえず同じパターンで」っていうのがミエミエですよ。飯沼さんの「いつもビリ」ネタもきっと何かありますよね。うーん、来週は片岡さんが亡くなるっていう事は覆さないだろうし、また「泣かないわけないじゃん」展開なんだろうなあ。とりあえず最後まで見ますけどね。