#10「あなたに逢えてよかった」

あいのうた DVD-BOX

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♪さよならさえ、上手に言えなかった〜…と、このサブタイトルでついキョンキョンを歌ってしまう私でございます。最終回、さあ泣くぞ!と身構えてた人達は、ちょっと肩すかしだったのでは…。確かにこのドラマに悲しい臨終シーンとかは似合わないんだけど、だからってこれが最上のラストだったのかなあ、と。あんな、クリスマスの時点で今にも死にそうみたいな言い方されてた人が、春になっても無事ってのはまああり得るかもしれんけど、何もあんなにピンピンしてる事ないんじゃないの?おなか押さえてたから、消化器系の癌か何かなんだよね?恐らく。普通に朝着替えて起きてきて、みんなと同じ朝食食べてるし…。「まだ死んでなかったんかい!」と視聴者に突っ込ませちゃまずいよ。あいちゃん菩薩化も、まだ最初のうちは恋の情熱で…みたいに無理矢理思えるけど、更に数ヶ月が経って、心情の変化は何もないんだろうか。死期の迫った人を看病する立場って、半端じゃなく不安だと思うんだけど。ほんの数ヶ月前まで、「性格最悪」な女だったのにね。

最初の頃は「安易に子供で泣かせようとしないのがいい!」とか誉めてたのに、結局ラスト二話は子供頼りだったしなあ。山内菜々ちゃんは凄いね。正直お兄ちゃん役の子より上手いでしょう。でも涙の流し方に感心するばかりで、私自身は泣けなかった…すいません。前半のあいちゃんが「愛を取り戻して行く」までは良かったのになあ。洋子の回想シーンがかなり効いてたし。でも恋愛が入って来てからは、登場人物全員の心情がガッチリ固定されちゃって、まったく「揺れ」がなくなっちゃって。意外性がなさすぎて、私にはちょっと退屈でした。結局房子・柳沼・飯塚トリオも、「え?それだけ?」みたいなオチでがっくし。後半もうちょっと彼らを動かしても良かったんじゃないのかな。残念ながら、やっぱり私には岡田さんは合わないのね…と再認識するような形となってしまいました。救いはキュートおばさんの和久井映美と、ビジュアルが最高潮に良かった成宮君。「ごくごく普通の男の子、しかもスーツで刑事」なんて、絶対似合わない!って見る前は思っていたのに、こういうのもイケるじゃん、と新たな発見でした。最終回のマフラーもかわいかったわん(タートルに顔が埋まってるのは、某泌尿器科の広告のようではあった)。