古畑任三郎ファイナル#2「フェアな殺人者」

あ、やっぱり予想が当たっちゃった。イチローが犯人役って聞いた時から、「視聴率は取れるだろうけど、脚本考えるのはかなり難しそうだなあ」って思ってたんですよ。まず第一に、イチローの演技を見たことがなく(ま、CMはあるけど)、野球もそう詳しいとは思えない三谷さんが、いつものように役者にうまく当て書きできるのか。そして第二に、現役野球選手が本人の役で殺人犯だなんて、相当規制が厳しくなるだろうなあという事。前者はイチローの予想以上の演技力と、普段からあまり素を見せない感じの人なので、それほど問題なかったかと。ただやっぱり後者の方はねえ…。第一夜に比べると、ストーリー自体はかなり無理があって、レベルダウンでしたね。あ、またここから畳みます。
 

 
結局殺人と言っても兄をかばう為であったり、「フェア」を強調して決して嘘を付かなかったり、殺す場面でも(脅したとはいえ)相手が自ら毒を飲んだだけで、直接イチローが手を下さなかったり。でもそのせいで、肝心の動機の部分が、ちょっと説得力なくなっちゃいましたね。イチローの義兄が向島(元)巡査ってのも、笑えたし三谷さんなりの小林さんへの愛情なんだろうけど、彼が恐喝に乗った挙げ句相手を殺そうとするなんて、そもそも考えられないじゃないですかー。そしてその兄を説き伏せるどころか、じゃあ自分が代わりに殺してあげるから、なんて簡単に言うイチロー、これ、逆にまずくない?兄には借りがあるって、一体どんな?と思ったら、単に野球を教えてくれたってだけだったし。そりゃ今のイチローがあるのはお兄さんのおかげかもしれないけど、だったら大事な選手生命やファンの夢を奪うような事、そんな軽率にしちゃいけないでしょーが!うーん、私はちょっとこの辺はどうしても解せなかった…。

あと「サイン」がたくさん出てきましたけど、イチローって確か、どんなに偉い人に頼まれても、滅多にサインをしない主義なんじゃなかったっけ?あんなにホイホイサイン受けるシーン見せちゃって、大丈夫なのかしら。私でも知ってるくらいなのに、三谷さん知らなかったのかなあ。ちょっとそれは気になりました。ま、でも彼がドラマに出る事なんて、恐らく今後もないでしょうから、「イチローin古畑任三郎ショー」としてはなかなか楽しめたんじゃないでしょうか。色々サービスシーンもあったしね。そうそう、見た後二つ疑問が残ったのよ。まず一つは、あの毒薬とハチミツのカプセルは、トリックなしだったのか?って事。「フェア」だから、ガチで勝負だったんだよね?多分。あともう一つは、イチローの脇毛は、どうやって手入れしているのか?という事です。ひげと同様、微妙な長さで綺麗に切りそろえられてたからさ。すいません、結局またそんなとこばっか見てんのかい、というオチで…。