#2「10年前愛した人を今も変わらず愛していますか」

やだ、ちょっと想定外!このドラマ見る前は、「光とともに…」で小林聡美とのコンビが絶妙だった「ニートの弟」、武田真治を萌え担当と考えてたんですよ。もちろん菊介もむっっちゃかわええのですが(ニット帽最強)、なんとまあ驚いたことに、山本太郎がかっこいいこと!先週までは「老けた彼女と対面なんてショックだよなー。老けたって思われるのもショックだよなー。」って凄い心配してたんだけど、哲也はそんな小さい男じゃなかったよ!「88歳だと思って見て。(←カワイイよねヤッチ)」「若っ!」のとこ、凄くいい感じだったし、その後の二人のちょっとした会話だけで、十年前の彼らがいいカップルだったんだなあってのが、瞬時に伝わった。女子の好きなシチュエーションの定番、「頭なでなで」も、正直私はそれほど好みでもないんですが、というか「スローダンス」の時なんかはむしろ萎えたんですが、この二人のはしみじみと良かったなあ。哲也があんなにかっこよく見えたのって、相手が小林聡美だからってのもあるかもしれない。ほんと、彼女と組むと、老若男女問わず相手がみんな輝くんですよね。山本太郎だけじゃなく、尾美としのり(「転校生」!)までもかっこいいもん。イボリーと同一人物と思えないよ。哲也ともアッチとも、もちろん弟菊介とも、まだドラマが始まったばかりだというのに、「ずっと前から知り合いですよ。」という自然な空気感があって、小林聡美って凄いなあと、改めて思いました。

でもね、変わらぬ優しい哲也にほっとして、「これなら大丈夫。うまく行きそうじゃない?」と思いかけたところで、「あと9日」の文字が、より一層重くのしかかるんですよ。せっかく十年かけて諦めたのに、忘れたのに、昔の気持ちを思い出させておいて、再びいなくなっちゃうなんて!それを思うとほんとに胸が痛くて、二人がいい感じになればなるほど、泣けてしょうがなかった。この辺もいくらでもベタに盛り上げる事できるのに、敢えて淡々と演出してるとこが、やっぱり好みですね。ただ初回から気になっていたけど、佐藤東弥さんだったらもっとうまい演出できるんじゃないのかなあ。今ひとついつもの味が出てない気がするんですよね。脚本もちょっとまとまりがないような気もするし。だから作品としては、今のところ満点てわけではないかもしれない。役者に助けられてる部分が多いと思うんですが、でもでも、私個人としては、やっぱり好きなんですよ、このテイスト。もう理屈じゃないのよねこればっかりは。そうそう、「すいか」と「光とともに…」は、安野とも子さんのスタイリングがかわいくて大好きだったんだけど、このドラマはなんと堀越絹衣さんが担当みたい。うわーなつかしー。蘇る80年代。

他の乗客達の事情も少しずつわかってきて。なんかほんとによくよく考えるともの凄くヘビーな内容なので、特に菊介パートのほのぼの具合が、かなり救いになってますね。彼は音大卒みたいなので、成海璃子ちゃんの話に関わって来そうかな?そしてアッチの元気ハツラツさも気持ちいい。ともさかさん、お茶目でいいっすね。あと岸辺一徳の使い方は、「光とともに…」の淡路恵子を思い出したな。彼があそこで折れないところが、ありがちなドラマとは違うところというか。「そうか、黛君、一緒に頑張ってくれ!」ってなれば、簡単に感動ストーリーが作れるのに、敢えてそうしないとこが好き。ってかこの人、もしかして「あまりこの件に深入りすると、ヤッチがまた十年前の苦しみを味わう事になるから」って、ダメだって言ってるのかな。一徳だし、後で何かありそうな気もする。

追記:市川実和子ちゃんの事書くの忘れてたよー!初回も二回目も、もしかしたら一番涙腺刺激されたのって、実和子ちゃんの「せんぱぁーい!」かもしれない。他の人達はみんなクールというか、とまどいの方が大きい感じだけど、彼女だけはもの凄く直球だからかなあ。ちょっととぼけた味で、この柚子は彼女の当たり役になるんじゃないかな。娘役の子も演技派!