#1「若頭★高校生になる!」

先日の新ドラマ一覧で「期待度No.1」と書いた通り、というか期待以上に面白くて嬉しい!やっぱりこのスタッフ&長瀬君は裏切らなかったわー。思ってたよりかなりギャグ満載でしたが、コメディならこれぐらい突き抜けてくれた方が、爽快でいいと思う。こないだ「花嫁は厄年ッ!」で文句言った部分ですよまさに。27歳のヤクザが高校生と偽って編入するとか、屋上飛んじゃうとか、あり得ないんだけど面白いから気にならない。つーかむしろ「もっとやれ!」って感じ。飛ぶシーンにしろプリン争奪戦のスローモーションにしろ、少林サッカーみたいで声出して笑っちゃった。ところどころ妄想シーンやアニメが入るのは、大森さんっぽいですね。あとちょっと小難しい学問的な事絡めてくるのも。

ぱっと見ドタバタコメディなんだけども、根底にはもたいさんの言っていた、「学ぶ喜びを知る真喜男」っていうテーマがあるんじゃないかな。今回真喜男が知ったのは「放物線」。さらっと流しちゃってたけど、真喜男が「こんな事しても意味ねえ〜」ってじりじりしてた物理の授業の時、黒板に「放物線」て書いてあったんですよね。その時は全く意味不明だった「放物線とは何か」というのが、身をもって体験してみて、実感として理解した。そう、それが「ウォーター!!」なんだと。まあ、その割には飛んだ時全然放物線を描いてなかったので(クレーンで吊ってたから無理だったんだろうね)、いま一つわかりにくかったかな…。あとヘレンケラーの話も、「ガラかめ」読んでれば絶対知ってるんだけど、現役中高生とかだと基礎知識としてないかも?まーでもこの辺は、「タイガー&ドラゴン」で虎児が落語の面白さに目覚めていく辺りを、ちょっと彷彿とさせてくれました。全く無知な真喜男だからこそ、普通の生徒は考えもしないだろう「学ぶ喜び」なんて事、逆に教えてくれるんだよね。

とにかくこのドラマの成功は、8割方長瀬君のおかげでしょう。顔芸が豊富でアホな時は極限までアホになり、スタイル良くて身体能力が高いから、ビシっと決めるとこは最高にかっこよく、アクションは迫力満点な上に繊細な表情もできて素晴らしい。弥次さんと虎児にすっかりヤラれた、去年の頭の事思い出しましたよ。やっぱいいなー。真喜男って暴れん坊でバカなのに、なぜかやたらモテモテですよね。長瀬君がやる役って、いっつも男女問わず人気者なの。でもそれが凄く納得できちゃう。こっちも「あー、こいついいなあー。憎めないよなー。」って思えるんだよね。とりあえず組(「エーゲカイ」って!)での真喜男ファン筆頭は、和弥ですね。いやいや、JOKERあまりにも違和感なさすぎ!長瀬君との掛け合いも息ぴったりで、「タイドラ」の時の虎と銀を思い出します。お裁縫が得意ってのが、かわいいよね。

そして私の一番の視聴目的である手越様!とかなんとか言いながら、実は彼の演技まともに見るの初めてなんですよ。今までの作品は、色んなサイトでかなり酷評されてて、ファンの子ですら大根呼ばわりしてたもんだから、一体どんなに酷いんだ?とある意味わくわくしながら臨んだんですが。セリフ回しとかに関しては、確かにむちゃくちゃ上手いってわけではないかもしれないけど、別にそれほど悪くないじゃないさ。最後真喜男に「友達だよね!」って言って拒否された後の表情なんて、すんごいせつなくてドキドキしちゃったし。ただねー、彼のこの独特な喋り方とか表情の作り方に違和感がある、ぶっちゃけ気色悪い、ってのはよーくわかります。でもこれ演技とかじゃなく、地なんだと思う…。私も最初、彼の素の喋りを見た時、「え、何この子…」ってちょっと引いたんだもん。普段からなーんか妙に芝居がかった喋り方するんだよね。でもそのキモさ(と敢えて言い切ってしまおう)が、ブルーチーズのように、だんだんクセになって来ちゃったのよねこれが。普通に「かわいい、かっこいい」っていうんじゃなく、今じゃそのキモさこそが私の萌えポイントですから。

でー、このドラマの桜小路は、まさにその「キモさ」を最大限に生かした、素晴らしい役なんじゃないかと!妙にまとわりついてくるとことか、そのくせ上目線なとことか、かなり本人に近くて笑えるしね。ほっぺが妙にパンパンで、ビジュアル的にはいい状態じゃないのも、かえっていいかもしんない(言い過ぎ?)。無理にスカした役やるより、絶対この方がいいって。もっともっとキモくしちゃえ!ま、あんまりインパクト強すぎると、そのイメージがついてなかなか取れない恐れもあるけど…。でも当たり役があるってのは、いい事だと思いますよ。はてなで昨日ちょっと書いたんだけど、「桜ナントカ君は金八第二シリーズのひかる一平」を頭の片隅に置いて見る事にします。そう言えば真喜男が教室飛び出して、机投げ飛ばしたりゴミ箱蹴ったりしてるシーン、加藤優が暴れた時と同じような迫力があったなあ。ってこじつけすぎですか?まあそれはともかく、毎週の楽しみが出来て嬉しいなー。やっぱり一個ぐらいは、がっつりハマれるドラマがないとね。