「カクレカラクリ」ドラマの感想編

細かい萌えポイントなどはまた別にアップします。とりあえず今回はいちドラマ好きとしての感想。

こらえ性がないんで、シゲがどういう役をやるのか一刻も早く知りたいってのと、どうせネットでネタバレ見そうだったので、原作は発売日に買って読みました。その後ドラマの設定を知って、なんだか随分変えたんだなあとは思ってたんですけど、ここまで違うとは予想外で。見ながら「こんな説明で原作未読者は意味通じてるのかな?」って凄い気になったんだけど、どうだったんですかね?とりあえず前半は演出が、後半は脚本が「うーむ…」でした。最初の方、五人のキャラ設定は凄くいいと思うのに、全然活かせてない感じで、ギャグも上滑り。阿部のせっかくの「名前覚えられないキャラ」も、そもそもこっちが本当の名前を覚えきってないから、見てて間違えてる事すら気付かないし。「栗本だよっ!」とか、もっとはっきりツッコミ入れた方が良かったような。大体私、何回も書いてますが、オフィスクレッシェンド系の「面白いセリフを言った瞬間に効果音を入れる」とか、「妙な間をあける」演出が苦手なんですよね…。特に前半は、若者同士の掛け合い部分で、この「間」が全然合ってなかった気がします。誰か一人、ぐいぐい引っ張ってくれるリーダーがいれば良かったのになあ。シゲがラジオで、「途中で監督の作品がどういう雰囲気なのか確認したくて、TSUTAYAでDVD借りた。」と言ってましたが、多分役者さん達もどう演じていいのか戸惑ってたんじゃないのかな。

ただ順番通りに撮影してたかわかりませんが、途中からはだんだん、みんなの息も合ってきたような。見てる側が慣れただけかな?でも今度はストーリーがね…。私はドラマはドラマだと思ってるので、原作モノでも忠実に作らなきゃいけない!とは全然思わないんですよ。これも、廃墟マニアが天体オタクになったりっていうのは、お金とか時間とかの問題もあるしね…ってわかるし、多少のキャラ変更とかセリフ回しとかは全然OKなんだけど、ちょっと「その改変には何の意味が?」っていうのが多すぎだったような。カラクリもね、あれを映像化するには大変だろうなってのはわかります。でもいくらなんでもショボすぎだよ。全然隠れてないし!あんなので120年も封印されてたとは思えないじゃーん。枝葉の部分はいいんですよ変えたって。原作の一番核となるところが、それじゃ全然伝わらないんだけどな…。多分メインテーマを、「人嫌いの青年がちょっと心を開くようになる」っていう成長物語に変えたんだろうけど、それでも全然いいんだけど、その割に栗本と仲良くなる過程に説得力なかったし、阿部のトラウマ(?)もたいした事なかったしなあ。暴漢を取り押さえるとこで熱くなって、はっと我に返る、みたいなシーンありましたけど、あれどういう意味だったんだろ。

あー、さらっと流すつもりだったのに、凄い文句タラタラになってますね。もちろん良かったところもあって、やはり映像が綺麗だった事。オールロケでちょっと異空間に迷い込んだみたいな、幻想的な風景も良かったし、セットや小道具も凝っていて楽しかった。蕎麦屋のコーラも、私は全然許容範囲ですね。これはむしろ、原作での登場の仕方より上手かったと思う。そして何より、衣装がいい!果梨と玲奈のお洋服、全然違うタイプだけど、それぞれ似合っててかわいかったなー。ペン婆ちゃんもキュート!阿部君は、さすがに大学では異様に浮いてましたけど、シゲがあんなヴィジュアル系な格好(?)が似合うってのがびっくりで。意外にも田舎の風景とマッチしていたし、特に果梨とのツーショットは素敵だった。あれで普通のオタク系ファッションだったら、シゲじゃ(二枚目なんだけど)あまりにもオーラがなさすぎだったと思うから、良かったんじゃないかな。あまり髪にボリューム出して欲しくない派としては、ちょんまげも全然OKでした。まあシゲに関する萌え吐きは、いらないと言われても、また後日たっぷりしますけど、役者さんもみんなとても美しく撮ってもらってましたね。ブランチ見た時、正直七瀬ちゃん普通だよなーとか思ったんだけど(失礼)、ドラマ見たらかわいかったし、栗山千明ちゃんの美しさといったら!とにかくビジュアル的にはとても満足できるドラマでした。そして何より、加藤成亮を主役に抜擢してくれた事に感謝!!